女優の吉永小百合(72)と篠原涼子(44)、俳優の堺雅人(44)、岸部一徳(70)、滝田洋二郎監督(62)が4日、都内で行われた映画「北の桜守」(3月10日全国公開)の完成披露会見に参加した。

 同作は、映画「北の零年」(2006年)、「北のカナリアたち」(12年)に続く「北の3部作」の最終章。「おくりびと」の滝田監督がメガホンを取り、主人公を演じる吉永の出演120作目。太平洋戦争の戦時下から戦後の北海道を舞台に、過酷な自然と時代の荒波を懸命に生き抜いた親子の30年を描いたヒューマンドラマだ。

 吉永は1959年、に映画「朝を呼ぶ口笛」でデビュー。「59年前に映画に出て、(映画出演)120本目です。よくここまでやってこれたなぁと、ホッとしています。スタッフや、皆さんに支えられ、感謝しています」と穏やかな口調で語った。

 また撮影現場を振り返り「台本を読んだ時は、とっても難しいと思った。でも、滝田監督との撮影現場はとても楽しかった」と笑顔で語った。

 篠原は、吉永との共演で驚いたことがあったそう。「(吉永は)世界一着物が似合う女性。そんな女性は、きっと大胆なことはされないイメージだった。でもスポーツ選手顔負けのアスリートぶりで、運動をずっとされていると聞き、触発された」というエピソードを明かした。

 堺が吉永と共演するのは、今回が初めて。撮影現場では、吉永の意外な一面を見つけたそうで「どんなシーンも一生懸命ぶつかっていた。僕はまだまだだと反省したし、本当にすてきな大先輩」と尊敬しているそうだ。

 岸部は、吉永がメーンパーソナリティーを務めるTBSラジオ「今晩は 吉永小百合です」(日曜午後10時30分~)の収録で共演した時のことを振り返った。「一般的にスターだと思っていたが、現場ではそういうのは一切ない。ラジオ番組でもご一緒したが、ずっとしゃべっていても楽しい。多分一緒に仕事をした人は、吉永さんファンになってしまうんだなぁ」と緩んだ表情を見せた。