年末年始になるとバラエティー特別番組が多く放送されるが、必ずと言っていいほど吉本興業の芸人が出演する。ここで問題なのがギャラ…。所属約6000人ともいわれるお笑い界の老舗のギャラは、驚くほど安いといわれる。こんな“悲惨な話”も。

 今年のキングオブコント王者「かまいたち」が11日、MBS「痛快!明石家電視台」に出演。関西ローカル番組のロケ収録のギャラを「7500円」と山内健司(36)が暴露。しかも16時間拘束されることもあるという。ベテランの「かつみさゆり」が8500円ともいわれるため、7500円はネタではないようだ。

 コント王者は波に乗り、東京へ住居を移し勝負したいとの夢を持つ。お笑い関係者は「東京に来ても吉本にいる限り、ギャラがすぐ上がるということはないですよ。1・2倍程度です。大ブレークした吉本の千鳥でさえ、東京に来たばかりのころのロケのギャラは、大阪で1万円程度だったのが、1万2000円になっただけでした。だから、かまいたちが安易に東京へ来ることは危険」と警鐘を鳴らす。

 ダウンタウンと同期の「ハイヒール」はテレビ出演ギャラが微妙だ…。

 6日放送の「ナカイの窓」(日本テレビ系)に出演したモモコ(53)が新人時代に吉本と契約する際「お金いらないからテレビのレギュラーがほしいです」と言ってしまい、いまだに「レギュラーあるやろ、ギャラいらん言うたよな」と抑えつけられていると告白した。

 前出関係者は「ベテランのハイヒールですから、局はそれなりのギャラを出しますよ。吉本からハイヒールにわたるのが少ないということです。しかも吉本が中堅、新人クラスに対しギャラ交渉するとき『ハイヒールがこれだけなんだから、おまえたちも分かっているよな』と言うこともあるそうです」と苦笑いしながら明かした。

 ただし吉本に所属することは、デメリットばかりではなく、メリットも多い。

 劇場が各地にあり、芸人として舞台で腕を磨くことができる。不倫などのゴシップが飛び出した場合、事務所の力を最大限に生かし守ってくれる。テレビのMCをするくらい力のある先輩が多く、メディアにも出演しやすい。

 さらにハイヒールに約束した通り、テレビのレギュラー番組をずっと維持させていることも、吉本の力があってこそといえそうだ。