今年いっぱいで解散する男性コーラスグループ「デューク・エイセス」(谷道夫=83、槙野義孝=81、大須賀ひでき=61、岩田元=48)が21日、都内で「さよならコンサート~ありがとう62年に感謝~」を開催した。

 1955年に結成され、活動62年を迎えた今年5月に解散を発表。この日が最後のコンサートとなった。

「デューク・エイセス」は、作詞家・永六輔氏(享年83)、作曲家・いずみたく氏(享年62)と組み、風情を織り込んだご当地ソング「にほんのうた」シリーズが大ヒットした。NHK紅白歌合戦に10回出場し、第19回大会(68年)では群馬のご当地ソング「いい湯だな」(66年リリース)を披露した。

 結成当時からのメンバーで、現リーダーの谷は「やり切った。未練は残っていない。この62年間は、皆さんあっての年月だった」と感謝を述べた。

 この日は、アンコール曲を含め全20曲を熱唱。まだまだ余力を感じるが、谷は解散の理由を「今の元気なサウンド(声)が残っているうちに、解散ということになった」と説明。2009年7月、病に倒れた飯野知彦の代役として、加入した大須賀は解散を「(4人で歌うカルテットの)エースとして、美学を貫くのはいいかな」と語った。

 脳梗塞で倒れた元メンバー・吉田一彦(芸能界引退)の代役で、15年に正式加入した岩田は「事務所で緊張しながらメンバーと声合わせをした時、ハーモニーに包まれて感動した」と回顧。「加入前はオペラなどをしていたが、カルテットの楽しさを知った。『いま俺、何やりたいんだろう』という状態」と胸の内を明かした。

 58年からメンバーの槙野は「62年間は、あっという間だった。少し休みたいが、要望があればまた歌っていきたい」と今後の音楽活動にも意欲を見せた。

 この日のコンサートの模様はテレ朝チャンネル(CS放送、午後7時~)で放送される。