九州発のアイドルグループ「LinQ」の元メンバーで結成されたエンタメユニット「トキヲイキル」の伊藤麻希(22)らが6日、東京・中野の劇場HOPEで舞台「タタカッテシネ第4・5回公演『燈火の中、貴方を想ふ』」(10日まで同所で)の公開ゲネプロを行った。

 伊藤はアイドル活動と並行し、DDTでレスラーとしても活躍中。今夏のLinQ卒業の際は「めちゃくちゃ簡単に言うとクビで、難しく言うと部署異動」とぶっちゃけ、自ら“クビドル”と名乗って活動している。

 戦時中が舞台の物語を演じるにあたり「戦争を経験した方が少なくなる中で、私たちが後世に伝えていかなければならないことがある。誠意を持って臨みたい」と殊勝に話したが、次第に脱線してしまう。

 まずは最年少の岩本琴音(17)が潔癖症の伊藤を気遣ったことについて「稽古中、彼女がおにぎりを握ってきていたが、なぜか私の分だけなかった。おなかがすく中、ほかのメンバーの分は持ってきていたのに。なぜ私だけ? 仲間外れか?」などとかみついた。

 さらにはこの日のゲストだったLinQの吉川千愛(23)に「今のLinQは守りに入ってるよね。攻め続けるべきだと思う」とイチャモンをつけ口論に発展。LinQは昨年、人気アニメ「妖怪ウォッチ」のエンディングテーマを歌うまでに上り詰め、メジャー路線にかじを切っている。

 伊藤は「こんな弱いやつとやっても仕方ない。だいたいアイドルでありながら、首を太くする勇気はあるか? 洋服も似合わなくなるぞ!」などと挑発すると、吉川も「甘く見るな! やってみないと分からない」と応じ、舞台をリンクからリングに移しての決着を要求した。

 伊藤が思わず舞台袖にあったテレビのリモコンに手を伸ばした瞬間、メンバーが必死で止めに入り事なきを得た。伊藤は正気を取り戻し「私にはプロレスラーとしての品格がない」と苦笑した。