暴行騒動の責任を取る形で引退した元横綱・日馬富士(33)が引退した理由は「いじめ」じゃなかった。伊勢ヶ浜部屋後援会長が6日放送のTBS系「ビビット」で明かした。

 番組では暴行事件について特集。日馬富士が所属していた伊勢ヶ浜部屋後援会長の佐藤俊一氏は引退後に「お子さんが学校に行ったら、『あんたのお父さん、何か悪いことしたんだろ』と言われて、泣いて帰ってきたそうです。父親として、自分が起こしたことの責任を取る。彼は本当につらい立場に立ったわけです」とイジメが背景にあったと話した。だが、この日放送されたインタビューでは「いじめ説」を取り下げた。

 日馬から「自分で家ではテレビをつけないようにしている。子供たちが『お父さんが悪いことをした』みたいなことを周囲からそういう目で見られ、いじめられてはいけないから」と聞いた佐藤氏は勘違いし「子供がいじめられていると取材で話してしまった」という。後日、日馬の妻から「学校は子供のことを守ってくれましたよ」と連絡があり、「私がよく確かめずに言ってしまいまして、申し訳ございませんとおわびした」と謝罪したことを明かした。

 佐藤氏は「いじめの話は勘違いだったが、日馬の家族はつらい思いをした」と、日馬が引退を決断した本当の理由は「大切な家族が傷つかないように」という「家族への思い」と語った。