俳優・草刈正雄(65)と女優・山村紅葉(57)、英俳優で映画監督のケネス・ブラナー(56)が5日、都内で行われた映画「オリエント急行殺人事件」(8日公開)の舞台あいさつに出席した。

「ミステリーの女王」として知られる英推理作家、アガサ・クリスティーさんの同名小説を、ブラナーが監督・主演で映画化。日本語吹き替え版では、ブラナーが演じた名探偵のエルキュール・ポアロ役を草刈が、ヒロインのドラゴミロフ公爵夫人を山村がそれぞれ担当した。

 草刈はブラナー本人を目の前にして「光栄です。ちょっと緊張しています」。どうやって役づくりを行ったのか問われると「え?」と上の空。もう一度聞かれ「役づくりというよりも、膨大なセリフの量を覚えるのが大変だった」と笑いながら振り返った。

 一方、山村は今回が初の映画の吹き替えだったそうで「早口で言葉を合わせるのが難しかった」と苦戦したようだ。

 そんな2人は映画の見どころを漢字一字で表現。草刈は「動」を選び、その理由は「70年代の同作とは違ってスピードがあった」と説明。「感」を選んだ山村は「登場人物が感情を押し殺して、表情だけで微妙な感情を表しており、名優だらけの素晴らしい作品」と話した。

 この漢字2文字を合わせると「感動」という言葉になり、ブラナーは「素晴らしい!」と大喜びだった。