お笑いコンビ「ベイブルース」の元メンバーで、漫才コンビ「ケツカッチン」の高山トモヒロ(49)が20日、大阪市の吉本興業で自伝的小説「通天閣さん 僕とママの、47年」の発売発表会見に登場した。

 同小説は、2015年2月に75歳で亡くなった高山の母の波瀾万丈の人生と、1994年に劇症肝炎で急死した「ベイブルース」時代の相方・河本栄得さん(享年25)の思い出を軸に、高山が自身の半生をつづった。

 小学校3年生の時に両親が離婚した高山は、8年後に再会した母について「子供を捨てるくらい破天荒な生き方をしてた。でも、あんな生き方やなかったら僕も芸人にはなってなかった」と話した。

 芸人の道を志す際に相談をしたそうで「母親だけが反対しなかった。相方と一緒に行ったんですけど『頑張り』とだけ言ってくれて、相方に『息子をよろしくお願いします』と、おでこがヒザにつくくらい頭を下げてました」と振り返った。

 舞台や地方営業にも、こっそりと駆けつけてくれたそうで「サングラスをかけたり、女優さんみたいな格好してたので、トレードマークがいろいろありすぎてすぐ分かりました」と苦笑い。それでも「遺品を整理してたら僕に対する思いを書いたものや写真がいっぱい出てきて、母の愛は強いんだと思った。再会した時は恨みもありましたけど、自慢の母です」と力強く語った。

 同小説の帯は、NSCの同期生であるお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之(47)が担当。「泣いた、泣いてしまった 不覚!!」と寄稿している。

 高山は「泣いてしまった。不倫?」とひとボケし、「帯をお願いしたらOKしてくれた。売れっ子なんで彼が帯を書いてくれるだけで一線…いや、一千冊は売れるんちゃいますか」と同期の不倫ネタをいじって、著書をアピールした。

 また、同小説を原案にした公演「くもり時々雨、のち通天閣さん」(12月8~10日、神保町花月)も決まり、高山の娘でタレントの光永(ひなた=26)が高山の妻役を演じる。

 高山は、娘が妻を演じることについて「(14年に公開された)映画『ベイブルース~25歳と364日~』では安田美沙子ちゃんが演じてくれた。嫁さんは『今回は光永かいな』とがっかりしてました」と明かすと、光永も「『私、そんなに丸くないわ』ってぼやいてましたね」と話し笑わせた。