大みそかの「NHK紅白歌合戦」の出場歌手が16日、NHK東京放送局で発表されたが、噂された桑田佳祐(61)の名前は名簿の中にはなかった。今年は朝の連続テレビ小説「ひよっこ」で、主題歌「若い広場」を担当。紅組司会が「ひよっこ」に主演した有村架純(24)で「高視聴率を記録した『ひよっこ』のコーナーは設けられるだろう」(NHK関係者)と言われているだけに、桑田は絶対に必要な存在だ。

 また今年は、桑田と同じ事務所の俳優・小出恵介(33)が起こした少女との飲酒・淫行騒動で、撮影が終わっていたNHKの主演ドラマが吹っ飛ぶ事態が発生。おわびの意味でも、桑田の出演は当確とみられていた。

 だが、制作会社関係者は「事務所はNHKに対し損害賠償を支払っており、合意に達した。そのため、紅白出演の“交渉材料”とはならなかったようです」と明かした。

 それだけではない。大きなネックとなるのが、桑田が大みそかに行っているカウントダウンライブだ。過去にはライブ会場からの中継で紅白に出演したこともあるが…。

 イベント関係者は「31日のライブは、ファンと一緒に年越しのカウントダウンをするので、終わりの時間が決まっている。1~2分の遅れも許されず、秒単位できっちり進行しなきゃならない。紅白は進行が押すこともあるし、そんな状況で中継を行うのはかなり危険を伴う。実際、過去に中継した時は数秒の遅れだったが、演出上のトラブルも起こった。それだけに桑田サイドがナーバスになっている」。

 ライブ開演前の中継も可能だが「桑田の格から考えて、9時台で歌うのはちょっと考えにくい。出場する以上は深い時間帯で、となるでしょうから、ライブ前の中継は難しいのでは!?」(同)。

 やはり出演者名簿に名前のなかった安室奈美恵(40)同様、こちらも出演までは高いハードルがあるが、前出の局内関係者は「今年の中で『若い広場』は数少ないヒット曲のうちの一つ。『年末にぜひ聞きたい』という多くのファンの思いが届けば変わるかも、というところに期待するしかない」と言う。NHKとしては、粘り強く交渉を続けるしかない。