高須クリニック裁判を政局が直撃…民進“空中分解”で先行き不透明

2017年10月17日 16時30分

高須克弥院長

 そして誰もいなくなった!? 当時、民進党の衆院議員だった大西健介氏(46)が厚労委員会で「『イエス! ○○クリニック』と連呼するだけの陳腐なCM」と発言したことで名誉を傷つけられたとして「高須クリニック」(高須克弥院長)の運営法人が民進党と大西氏、当時の蓮舫代表を相手取り1000万円の損害賠償を求めていた裁判だ。

 7月に東京地裁で開かれた第1回口頭弁論(河合芳光裁判長)では当時、蓮舫氏の二重国籍問題が取りざたされていたこともあり、30席の傍聴券を求めて197人が並ぶ注目裁判となった。これを受けて16日は、98席ある103号法廷に場所を移したが、両者とも代理人のみで主役不在。傍聴希望者はたったの14人。

 この間に蓮舫氏(49)は代表を辞任。民進党は“空中分解”し、大西氏は希望の党から衆院選に出馬している。7月に誰がこんな展開を予想しただろうか。

 被告側代理人弁護士が「こういう、冒頭解散ということになってしまったもので申し訳ありません」とバツが悪そうに答えると、裁判長も「代表者は…民進党の今後の動きによっては(訴訟対応が変わるのか)」と上申書を提出するよう求めたが、弁護人も「不透明なところもありまして。11月下旬ごろまでには…」と返事するしかない。

 衆院選後、民進党の前原誠司代表(55)は混乱の責任を取って代表を辞任する公算が大きい。選挙後の“民進党系”の再合併などもささやかれる中、誰が代表におさまるのかなど、先が見えない情勢。司法も政治の大混乱に振り回された格好になっている。

 原告側代理人の伊藤芳朗弁護士は「前原代表も無所属で出馬しているので先は分からないが、解党すれば政党助成金を返還しなければならないので、解党はないのではないか。あくまで当時の代表として蓮舫元代表に責任追及することに変わりはない。思わぬところで政局絡みになっているが、こちらは高みの見物ですよ」と涼しい顔だった。