ギネス認定!世界一の尻芸人

2013年01月19日 16時00分

 お笑い芸人が自身の尻一つでギネス記録を達成した!! 地面に置いたクルミを制限時間内に「お尻で何個つぶせるか」の世界記録に挑み、見事に世界一の称号を手にしたのはチェリー吉武(32)だ。快挙を達成するまで、ケツに血のにじむような特訓があった。“世界一の尻を持つ男”となった男の涙と感動の挑戦に密着した。

「フン! フンッ!!」。関東が大雪に見舞われた成人の日の翌15日、神奈川県川崎市の若宮八幡宮境内で、尻をプルプルと何度も振るゴリラ似の男が白い息とともに発する気合の声が、響きわたった。声の主は、体を張った笑いを提供する「ワハハ本舗」所属のチェリー吉武だ。この男は、この日に向けて猛特訓を重ねてきた。

 狙うは「30秒で最も多くナッツを座ってつぶした数」の世界一記録だ。地面に一列に置かれたクルミを1つずつ尻でつぶす。それ以上でも以下でもない。このチェリーに、英国のテレビ局がギネスワールドレコーズ挑戦番組を企画。“世界一の尻”として認定される瞬間に密着した。
 この“種目”では昨年3月、スペイン人男性が1分間で76個のクルミをつぶしたものが、ギネス記録に認定されている。今回はその半分の時間(30秒)で38個をつぶせば新記録が認められる。

 チェリーは近所の公園にクルミを並べては、来る日も来る日も尻でつぶしてきた。ときには存在に気づかない一般のおじさんにクルミを踏みつぶされることも。

「俺が世界一になって有名だったら、こんなことは…。誰にも俺の『ケツ道』は邪魔させない!」と特訓を重ねたチェリーは、奇祭「かなまら祭り」で知られる若宮八幡宮の境内に祀られた男性器に「俺を男にしてください」と必勝祈願。そしてギネス公式認定員が厳しい目で見守る中、挑戦が始まった。

 素早い動きは「チェリー式」だ! 片腕で体を支えながら、片方の尻でクルミをテンポよく押しつぶす独自のスタイル。チェリーの場合、利き手ならぬ“利き尻”である右側だけにダメージが蓄積される短所もあるが、カニのように両足で踏ん張って尻を落とす「クラブ(蟹)スタイル」より安定感とスピードは上と評されている。

 両面テープで壁に貼り付けたクルミを腰をひねりながら打ちつぶす「越中式(=プロレスラー越中詩郎のヒップアタックに似たスタイル)」も開発したが、これは尻へのダメージが大きく痛くなるため、断念した。そもそも越中式は記録として認定されないという。

 30秒はアッという間に終了。認定員のチェックを待つチェリーに「48個。ギネス記録達成です」の朗報が告げられる。公式認定証を頭上にかかげて「幼稚園のころに描いた象の絵で佳作をもらって以来の快挙!」と大喜び。世界一の尻を持つ男の誕生だ。

 ゴボウや傘やパスタの束(1~2人前)を尻で割ったり、ワインのコルクを尻で開けるネタを持っていたチェリーは芸人としても新しい武器を手に入れたことになる。

「バラエティー番組の罰ゲームで僕が登場して、芸人の顔を踏み潰すなんてどうでしょうか。どんな角度で映ってもいいように、尻のケアも心がける」と前向きだ。

 今回の企画では、別に「ヨーヨーを使って15人の耳の上にのせたコイン(500円硬貨)を落とした最も速いタイム」への挑戦も行われた。すでに記録保持者であるヨーヨープレーヤー鈴木裕之さん(23)が記録更新を狙って挑戦。自身が昨年4月に打ち立てた1分22秒88を超えることが期待されたが、こちらは寒さもあって成功にはならなかった。

「いつもは男性の耳に置いたコインを落とす。男女の耳の形は違って、落としやすさが違う」(鈴木さん)。今回の協力者の半数が女性だったことも敗因の一つだったようだ。本紙男性記者も“的(まと)”として身をささげたが、耳元でヒュンヒュンうなるヨーヨーは恐怖そのものだった。

 ともあれ、ユニークな記録を打ち立てれば、チェリーのように無名芸人でも一気に世界一になれる。さらなる勇者のチャレンジが期待される。