アイドルグループ「NMB48」の木下百花(20)が27日、大阪市内のNMB48劇場で卒業公演を行った。

 2010年に1期生としてNMB48に加入した木下は漫画やアニメ、コスプレなど多彩な趣味を持ち、ライブMCでの下ネタもいとわない過激な発言や個性的な髪色など、アイドル離れしたキャラで人気を集めた。後輩メンバーから「かっこいい」と慕われているように同性から根強い支持を受けており、この日の公演も女性ファンが半数近くを占めた。

 木下は「今日はお通夜じゃなくてお祭りなので、そのつもりで楽しんでいってください」と宣言し、歌とダンスでファンを魅了すると、ラストは自身が出演・プロデュースする寸劇「百合劇場」を披露。キャプテンの山本彩(24)、太田夢莉(17)との三角関係を描いて、会場を沸かせた。

「普通に曲をやって終わるなんて嫌じゃないですか。最後の最後にこんな茶番やったメンバーいますか? 伝説を作りましたよ」と出来栄えに満足した様子だ。

 あいさつでは「やりたいことはやり切った」と笑顔を見せ、こう続けた。

「7年間、いろんな人を苦しめてきたし、どのメンバーよりも迷惑をかけた。史上最大の問題児と言われるくらいにひどかった。こんな私を更生させてくれたスタッフ、メンバーに感謝してます。何よりファンの皆さんが『信じる力』っていうのを教えてくれた。ありがとうございました」

 感謝の後は「皆さんも自分は絶対に幸せになるんだと信じて、一緒に行きましょう! 私がお金に困ったら『養って~』って行くんで、おうちの合鍵だけ用意してもらっていいですか?」と話して笑わせた。

 今後については「やろうと思うことが2つできたけど、まだ言いたくない。語弊はあるけど、遠い存在になって皆さんに自慢してもらえるような人物になりたい。それを達成できるように応援してください」とけむに巻いた。

 関係者は、具体的な仕事は未定としながらも、現在の事務所に所属して活動するという。本人は「芸能人ではないんですけど、木下百花らしい活動を続けていきます」と説明しているそうで、アイドルとは違う立場で独特な世界観を発信していくことになりそうだ。