不倫は“病気”? 依存症専門医が指摘する男女の心理のズレ

2017年09月21日 17時00分

不倫を認めた斉藤由貴

 民進党を離党した山尾志桜里元政調会長(43)が次期衆院選に、愛知7区から無所属で出馬する方針を固めた。少し前までは民進党幹事長候補で、将来を嘱望された山尾氏が無所属になったのは不倫騒動のせい。このところ今井絵理子参院議員(33)、女優の斉藤由貴(51)、雨上がり決死隊の宮迫博之(47)、SPEEDの上原多香子(34)など不倫や不倫疑惑報道が絶えない。発覚すれば地位も名誉も失う――そんな危険を冒しても不倫をするのは、それが“病気”であるせいだという。

 東京・豊島区にある榎本クリニック院長の山下悠毅氏(専門はギャンブル依存症、性依存症)は不倫についてこう説明する。

「まず、不倫はお酒やギャンブルと同様で依存症です。『まずいと分かっているのにやめられない』『会ってはいけない相手とまた会ってしまう』。こうしたことを頭では理解しているにもかかわらず、依存症だから、やめられないのです」

 依存症は大きく分けて、物質依存症(酒、薬物など)、行為依存症(賭博、万引き、痴漢など)、人間関係依存(DV、引きこもり、セックスなど)の3つに分けられ、不倫は3番目の人間関係依存に当たる。

 山下氏が相談を受けてきたケースでは、「優越感や自己重要感を得たいがためにステータスがある相手と不倫する」「非日常感や刺激を得たいがために自分を振り回す相手と不倫する」「愛情や一体感を得たいがために傷をなめあう相手と不倫する」というケースが目立ったという。

「ケースは様々ですが、いずれにせよ『自分の欲しい感情』を相手と関係することで埋めているのが不倫であり、『会える時間が限られている』という時間的な制約が、相手への価値を高めていくのです」と山下氏。

 それにしても昨今、議員やタレントによる不倫のニュースが次々と報じられている。なぜ、何不自由なさそうな人までもが不倫に溺れてしまうのだろうか。

 不倫における心理をひもとくと、男性の場合はこうだ。

「男性にとっての不倫とは『目の前にニンジンをぶらさげられた馬』と同じです。なぜなら、男性は『手に入りそうで入らないもの』に強くひかれるからです。車好きな人が欲しい車とは、誰もが買える大衆車でも、絶対に手の届かない高級外車でもなく、ローンを組めばなんとか買える車なのです。そしてダブル不倫が多いのは、妻と別れる気もない男性にとって、夫がいる相手の女性は『手に入りそうで入らない永遠の片思い』です」(山下氏)

 女性にとっての不倫とはどうなのだろうか。

「『理想的な父親像』と言えるでしょう。自分を叱ってくれる一方で、どんなつまらない話にも、しっかりと耳を傾けてくれる。こうした男性の対応に女性は『父親的な愛』を感じているのです」(同)

 しかし、女性が不倫相手から得られる心の満足は、男性にとって勝手な言動に過ぎない。

「女性にとって『叱ってもらえた』と感じた事柄は、男性にとっては『不倫を継続する上で都合が悪かったから』という理由にすぎず、つまらない話に黙って耳を傾けてくれるのも、妻と別れる気などない男性の『後ろめたさからくる罪滅ぼし』か、今夜も肉体関係を持つための『エスコート』なのです」(同)

 女性は“父親像”を求め本気で不倫するが、不倫する男性のほとんどは“遊び”にすぎない。

 山下氏は「不倫男性の本音とは『この不倫を継続していきたい』と思いつつも『いつかはトラブルなく清算したい』という極めて身勝手なものだということを、不倫をされる女性は知っておかれた方がいいでしょう」と指摘する。