ラサール石井がスキンヘッドで登場「外見だけでも志ん生師匠に近づきたい」

2017年09月07日 21時32分

スキンヘッドで登場したラサール石井

 お笑いトリオ「コント赤信号」のラサール石井(61)が7日、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで「こまつ座第119回公演『円生と志ん生』」(井上ひさし作、8〜24日)の囲み取材に出席した。2人の名人が終戦直前、満州に渡った際の珍道中を描く。12年前の初演から再々演となる。

 志ん生役を演じる石井は、スキンヘッドで登場。「これでも芸人の端くれなので、志ん生師匠を演じるのは恐れ多いと分かっている。それで外見だけでも近づこうと頭を剃ってきた。ただ、いかんせん頭の形が違うので、百田尚樹さんに近くなってしまった」と笑わせた。

 そして「志ん生師匠は稽古好きの上、毎日落語の本を読んでいらしたらしい。でも、あえてそれをいったん忘れた上で高座に臨み、その場でまくらを考えていらっしゃった。だから、同じ噺でも全部違う。その場感がすごい。練習しすぎたコントや漫才は面白くないわけで、人間としてとても大きいと感じる。たけしさんや私の師匠の杉兵助、時に中村勘三郎さんと似ている部分があると思う」と名人を褒めたたえた。

 この日は鎌倉の井上さんの墓に参り、8日には志ん生さんの墓に参る予定だという。石井はいつになく硬い表情で「長く舞台に出てきたが、これほど緊張したのは初めて。初日が怖いちょっとでも見守ってもらいたくて、神頼みというか墓頼みをしている」と語った。

 実は井上さんは石井の憧れの人。石井が鹿児島のラサール学園に在学中に世話になった修道士が、かつて井上さんが預けられていた仙台のラサール会孤児院で、井上さんの面倒を見ていたという縁もあったという。

 井上さんが講師を勤めていた劇団テアトル・エコーに入り、井上さんが浅草フランス座で台本を書いていたことに倣い、渋谷の道頓堀劇場でコントを披露していた。

 本人には2度ほど会ったことがあり「思いを語ったが、あまり先生にはピンとこなかったみたい。でも、先生の著作の中で『芝居は思考だ』という言葉がある。僕が演出したり、本を書く時に座右の銘にしている」という。

 売れっ子の石井は11月に行われる大地真央(61)、中村梅雀(61)の舞台「夫婦漫才」の演出を担当する。この日は製作発表を欠席。「実はこの舞台をやりながら、夫婦漫才の本を直している。今日はこちらの稽古で行けなかった。仕事があって幸せなこと」と苦笑した。

 公演は兵庫・兵庫県立芸術文化センター=9月30日と10月1日、仙台・日立システムズホール仙台=10月8日、山形・川西町フレンドリープラザ=10月14日でも行われる。