俳優の妻夫木聡(36)が7日、東京・練馬区の日本大学芸術学部江古田キャンパスで主演映画「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」(16日公開)の試写会付き公開授業に出席した。

 同作は、歌手の奥田民生に憧れる雑誌編集者(妻夫木)が超絶美人のアパレル広報(水原希子)にひと目ぼれし、翻弄されるラブコメディーだ。

 この日は映像や芸術など“未来のアーティスト”を目指す同大学生180人を前にトークを展開。女優を美しく撮影することで知られる大根仁監督(48)は、学生から秘訣を聞かれ「ブッキー(妻夫木)をおざなりにして、すみません」と謝罪した。これに妻夫木は「女の子を撮るなら一番の監督さんですけど、普通はカメラ2台なのに、大根監督は興奮すると“エロカメ”が出てきて自分で希子ちゃんを撮るんです」と暴露。「カメラが僕の方に近づいてガンガン当たって『邪魔!』とかも言われる。荒い鼻息を僕のピンマイクで拾っていた。あれは勘弁してほしかった」と苦笑しながら撮影秘話を明かした。

 また、来春に就職が決まりながら演劇の夢を諦め切れない女子学生から進路相談されると、妻夫木は「僕は後悔が本当に大嫌い」とキッパリ。「やらなかったら取り返しがつかないものなら、一生懸命やれるだけやってみればいいと思う。今はそういう時代じゃないかもしれないけど、中途半端じゃなく、覚悟を決めて本気でやった方がいいし、後悔もしない」と熱く訴えた。

 さらに妻夫木は自身の夢について「最近、海外の映画祭や海外の人たちと仕事をする機会が増えましたが、日本ももっと世界へ向けてと思う。韓国や中国は自分の国だけでなく、世界に向けて作っている。日本人ももっとアジア人と一緒になって映画を作れないかなと。そういうものが自分がきっかけで、できれば幸せなこと」と話した。

 最後に締めのあいさつを求められると「あ、夢がありました」と切り出し「僕は大学に行ってないけど、いつか自分の時間ができたら大学に行きたいと思ってます。それが今の夢かな」と告白。学生たちに「日芸にいるってことを誇りにして自信を持って進んでほしい」とエールを送った。

 公開授業には、原作の渋谷直角氏(42)も出席した。