東日本大震災で被災した福島、宮城、岩手の3県をタレントランナーがたすきをつないで縦走する「RUN FORWARD KANPEIみちのくマラソン2017」が24日、最終日を迎え、同マラソンの総監督を務めるお笑い芸人・間寛平が岩手・宮古市の千徳小学校に無事ゴールした。

 寛平らは同マラソンを今月12日から行ってきた。最終日のトップバッターを務めたのは吉本新喜劇の石田靖。吉里吉里仮設住宅を出発し、沿道からも声援が飛ぶ中、7キロの道のりを走り切った。石田は「5年前に大船渡で新喜劇をやったことがあって、そのときはさら地やったけど、だいぶ復興したなって。これを僕らが東京、大阪でも発信していかないといかんですね」と話した。

 次にたすきを受けたのは、元NMB48で現在は新喜劇で活躍する福本愛菜。今回が同マラソン初参加となる。

「岩手に来たのは初めてです。沿道の様子を見て、復興はまだまだだと感じました。そのことを寛平師匠に話したところ、少しずつだけど復興してきていると言われました。6年前のすごさを改めて思い知らされました。また街の人が、みんなみちのくマラソンのこと知っており、寛平師匠はやっぱりすごいっすわ」

 その後はボクシング元WBCスーパーフライ級王者の佐藤祥太氏、山田花子らがたすきをつなぎ、アンカーはもちろん寛平だ。宮古市役所で花子からたすきを受けた寛平は、総勢約500人が待つゴール地点・千徳小学校を目指した。「寛平コール」が響き渡るなか、同校の体育館に設けられたゴールテープを切り、過去最長の840キロメートルを無事に走破した。

 寛平はゴール後、開口一番「ア〜メマ〜」と自身のギャグを飛ばし喜びを表現。4月に左鎖骨や肋骨9本を骨折してから初めてのマラソンだっただけに「きつかった」と苦笑した。東北の復興については「ちょっとずつ復興に向かって、頑張っているよね。僕らもちょっとずつ笑いを届けたい! 来年もできるならやりたいと思います」と話した。

 6年目となる今年は、4月に東京電力福島第1原発事故による一部避難指示が解除されたばかりの福島・富岡町を出発。38人のよしもと芸人と8人のゲストランナーがたすきをつないだ。