たけし 映画とテロを結びつけて「暴力描写はダメ」ってのはおかしいよ

2017年08月22日 10時55分

暴力描写について語るビートたけし本紙客員編集長

【本紙客員編集長・ビートたけしの世相斬り】オレの最新作「アウトレイジ 最終章」(10月7日公開)が、イタリアで開催される「第74回ベネチア国際映画祭」のクロージング作品に決まったんだ。9月9日の授賞式終了後、映画祭の締めくくりとして公式上映されるんだけど、呼ばれてるから、しようがないから行ってくるわ。

 まあ、最近は暴力を描いた映画を世界中が毛嫌いする風潮が強くなってきたね。ついこないだもスペインのバルセロナでテロもあったし。今こそ逆に、表現方法として暴力の描写を解禁すべきだと思うよ。エンターテインメントとしての描写とテロは一切関係ないのに、最近は結びつけてくる。それはどこの国も同じで、日本でもよく「リアルな暴力表現はよくない」とか言うけど、じゃあテレビゲームとかはいいのか?って話でさ。

 ゲームにおける暴力の描写なんてムチャクチャにすっ飛んでて、どっちかと言うとテロはあっちの方に近いだろ? テロってのは理不尽なものだけど、こっちが描いてるのは裏切りとか敵討ちとか、いろんな理由があって行われる暴力だから。

 宗教的な考えの違いとかで一方的に爆破したりするものと、ヤクザ映画で描くものは全然違う話だけどね。こっちは関係ない人間を巻き込んだりはしないのに、それをテロと結びつけて「暴力描写はダメ」って言うのはおかしいよ。

 そういう意味では、ベネチアでも暴力映画ってのはあまり好まれてはいないんだろうけど、オレの場合はこれまでも結構ヨーロッパに行ってるおかげか、ヤクザ映画の監督として認知してくれている。ありがたいことだよ。

 でも、ベネチアに行くのはいいんだけど、スペインのテロのせいでヨーロッパの空港が大変らしい。ただでさえトランジットが大変なのにあのテロが起きてから、入国手続きに1人20~30分くらいかかる。時間がかかって、乗り換える飛行機に乗り遅れるヤツが随分出てるって。だからトランジットする空港は、ロンドンとかああいうでかい都市は避けようって言ってんだ。