2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が19日、都内で「第4回マスコット審査会」を開いた。

 大会マスコットの応募は8月1日からスタート(提出期限は14日まで)。応募要項の形式要件を満たしているかチェックした上で、専門家によるデザインチェック、2回にわたる審査会、選考の肝となる小学生の投票を経て、来年2月上旬にも最終決定される見込みだ。

 中尾潤マーケティング局次長は「デザインチェックは9月11日の週になります。ここで約100案ぐらいに絞る。その後、審査会の審査で20案ぐらいになる見通し。それからIOC(国際オリンピック委員会)、IPC(国際パラリンピック委員会)に諮り、小学生の投票の段階では3~4案ぐらいになる」とした。

 審査員を務めるタレントの中川翔子(32)は「応募開始まであと10日になりました。公募になったので、すべての方々にチャンスがあります。歴史に名を刻んでほしい。世界中が『さすが日本は、かっこいい!』と驚くような、愛されるマスコットを期待しています!」と必死にアピールした。

 実は、審査員の危機感は相当強い。中尾氏によると、今回の議論の中で「マスコットの応募が世間に浸透していないのではないか」と心配する声が最も多かったという。

「審査員が周囲の反応を聞いたり、中川さんがSNSの動きを見ていると、あまり盛り上がっていないそうなんです」(同氏)

 確かに「そんな応募があるの?」というのが実情だろう。もし応募の数が少なければ、クオリティーの高い作品も期待できず、最終的に“しょっぱいマスコット”になりかねない。

 透明性を確保するため、審査のプロセスをネット中継することも決まっているが、寂しい中継になれば、24日に開幕3年前を迎える大会の機運に水を差す可能性もある。