妻・大山のぶ代を残し砂川啓介さん死去 “老老介護”に世論も悲痛

2017年07月19日 16時30分

死去した砂川啓介さん

 尿管がんのため11日に80歳で死去していたことが18日明らかになった俳優砂川啓介さんは、認知症を患った妻で声優の大山のぶ代(83)のサポートを続けてきた。妻を残しての無念の旅立ちに、ネット上では老老介護に関心のある人々から以下のようなツイートが相次いだ。

「老老介護は大変。ご冥福をお祈りします」「老老介護について考えさせられるなあ」「残された大山さんの面倒は誰がみる。明日はわが身」「老老介護の末路という感じで悲しい」

 漫画・アニメで人気の「ドラえもん」の声優として知られる大山が認知症になっていたことを砂川さんが公表し、介護日記が書籍化されたのは2015年のこと。NHK「おかあさんといっしょ」の初代「体操のおにいさん」などで親しまれ俳優、タレントとして活動していた砂川さんは愛妻が「娘になった」として献身的に支えた。

 当初は自宅で家政婦らと介護したが、昨年に自身も尿管がんの発症が判明。砂川さんが治療に専念するため、大山は介護施設に移った。

 砂川さんは容体が急変し11日午前4時10分、都内の病院で死去した。近親者で営まれた葬儀・告別式の喪主は大山が務めたが、通夜も葬儀も出席できなかったという。一部報道によると大山は今後、関係者らのサポートを受けていく方向だ。

 高校在学中から映画に出演。テレビドラマや日本テレビ系「お昼のワイドショー」の司会などでも親しまれた砂川さん。大山とはおしどり夫婦として知られ、「カミさんはドラえもん」などの著書があることから、認知症の妻を夫が支える夫婦生活には広く関心が寄せられた。

 先月に公表された2016年国民生活基礎調査では、高齢者らが介護が必要になった主な理由として認知症が18・0%を占め、初めて1位になった。75歳以上の要介護者のうち、介護する人も75歳以上というケースが30・2%となり、初めて30%を超えた。65歳以上同士の「老老介護」全体も54・7%で、過去最高を更新した。こうした社会事情もあり、砂川さんの訃報を身につまされる思いで受け止めた人は少なくないのだろう。

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