「ゾンビ映画の父」と呼ばれる米映画監督、ジョージ・A・ロメロ氏が16日、死去した。77歳。死去した場所や詳しい死因などは明らかにされていないが、肺がんの闘病生活が続いていた。

 1968年、死者がよみがえって「ゾンビ」となり、人間を襲う「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」で監督デビュー。78年には代表作「ゾンビ」が低予算ながら、世界的な大ヒットを記録する。

「ゾンビ」では、かねてロメロ氏の才能を高く評価していたイタリアのホラー映画の奇才ダリオ・アルジェント監督(76)が出資し、音響効果なども担当した。

 現在も映画、ドラマでおなじみの「ゾンビもの」というジャンルそのものを作り「ゾンビ映画の父」と呼ばれるようになったロメロ氏はその後、「死霊のえじき」(85年)、「ランド・オブ・ザ・デッド」(2005年)、「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」(07年)、「サバイバル・オブ・ザ・デッド」(09年)などを世に送り出した。