“小出事件”が紅白を変える!? 大阪市内で少女(17)と不適切な関係を持ったとして、無期限で活動を停止している俳優・小出恵介(33)について、大阪府警が府青少年健全育成条例違反の疑いで任意の事情聴取をしていたことが13日、判明した。すでに少女との間で示談が成立しており、刑事事件としては書類送検で処理されそうだが、今後は巨額の賠償金など民事の問題が残る。さらには意外にもNHK紅白歌合戦にも影響を与えそうだ。

 大阪府警は、すでに少女や母親からも当時の状況を聞き取った。条例違反が確認できれば小出を書類送検する方針だ。

 小出は5月、大阪市内で少女と知り合い、一緒に飲酒した後、ホテルで性行為をしたと6月に写真誌に報じられた。府青少年健全育成条例は、18歳未満の子供を保護者の許可なく深夜に連れ回すことなどを禁じている。

 性行為の事実を認めた所属事務所は6月8日、小出を無期限活動停止にすると発表。同10日に少女側との間に示談が成立したとしている。当初は準強姦が疑われる状況も少女側が語っていたが、問われるのは条例違反のみにとどまりそうだ。

 だが、事件によって、出演していたドラマやCMなどの違約金、損害賠償問題が重くのしかかるのは間違いない。

「NHKで先月スタートするはずだった主演ドラマ『神様からひと言~なにわお客様相談室物語~』は全6話分を撮り終えていたことから、1話5000万円、計3億円の違約金が請求されるといわれている。明石家さんまプロデュースのドラマ『Jimmy~アホみたいなホンマの話~』の撮り直しで最低2億円、CMも数億円、映画も撮り直しで億単位の賠償金が請求されるとのことだ」(芸能プロ関係者)

 さらには、大みそかのNHK紅白歌合戦をも様変わりさせかねないといわれている。

 ある業界関係者は「NHKとしては、金銭よりも小出の所属事務所に恩を売る形で、優位な立ち位置を取るともいわれています」と語る。

 そんな狙いも、紅白の改革のためだという。NHKは東京五輪に向け、昨年を紅白改革の4か年計画のスタート年と宣言。演歌歌謡曲の歌手を落選させ、その代わりなのか、マツコ・デラックス(44)とタモリ(71)のミニコントのような演出に時間を割いた。

 ある音楽関係者は「宇多田ヒカルなど長年、懇願していたアーティストに出演してもらえたことなど、一定の成果はみられましたが、それでも出てほしかった人にはフラれてしまった。安室奈美恵もその一人ですが、それ以上にNHKがこだわっていたのが『BABYMETAL』と『ONE OK ROCK』の2つのバンドでした」という。

 両バンドは世界での活動が注目されており、国民的歌番組を自負する紅白の新しい風として、昨年はダメだったが、今年はどうしても出演させたい。そこへ小出の事件で実現する可能性が出てきたという。「BABYMETAL」も「ONE OK ROCK」も所属はともに小出の所属事務所と同じだからだ。

「小出の事件前は、朝ドラ(『ひよっこ』)で主題歌を歌っている桑田佳祐の出場可否、演出などがせめぎ合いのポイントといわれてましたが、小出事件の後は争点が変わったといわれてます。桑田は当確。『BABYMETAL』か『ONE OK ROCK』かに手を伸ばし、どちらか一方でもいいという話で進めるのでは。それを踏まえて、小出の損害賠償の話も変わってくるだろうといわれてます」(前出の音楽関係者)

 小出が不謹慎極まりない事件を起こしたことで、NHKの紅白歌合戦に新風が吹くとは誰も想像できなかっただろう。