史上最多となる藤井聡太四段(14)の連勝記録は「29」でストップしたものの、その後2連勝。藤井ブームはとどまるところを知らない。明治から活躍した伝説の名人・阪田三吉(「坂田」表記も併存)が暮らし、将棋を題材にしたNHK朝ドラ「ふたりっ子」(1996年)の舞台にもなった大阪市の“新世界”かいわいには今、全国から将棋ファンが殺到している。そんな将棋の街には“藤井四段似のナンパ師”まで出現しているという。

「通天閣の周囲には阪田三吉名人の記念碑(王将碑)や老舗の将棋クラブがあり、路地裏では、おっちゃん連中が将棋盤を囲んでいます。藤井四段の活躍の影響で“聖地巡礼”と称して多くの女性も訪れるようになりました。将棋を指すことができる飲食店では、若い女性たちがビールを片手に将棋を楽しんでいます。これまでには見られなかった光景です」と語るのはある地元住民だ。

 東出昌大(29)や神木隆之介(24)らイケメン俳優が将棋好きを公言したことでブームはさらに過熱。若い女性が押し寄せる“将棋の街”ではこんな変化が起きている。

「将棋好きの女性をターゲットにしたナンパが増えているんです。彼女たちは純朴そうで声をかけやすい。藤井四段のように地味な風貌の方が成功率は上がるようで、最近は髪形やしぐさを藤井四段に似せたナンパ師がちらほら出没している」(同)

 大勢の客でごった返す将棋道場に足を踏み入れると、若い女性客に声をかける一人の男性を発見。ナンパ師らしからぬ地味な服装で、ボサッとした髪形は藤井四段にかなり“寄せている”印象だ。

 藤井四段似のナンパ師が話題となっていることを切り出すと、ナンパ歴約15年という男性(30)は、写真撮影はNGという条件で取材に応じた。

「見た目が藤井四段っぽくなったのは全くの偶然です。ナンパは高校生のころから天王寺かいわいでやっていました。それからナンパ場所を新世界に移したところ、将棋道場で若い女性の姿が目について、しかも周囲から『似ている』と言われ、この“藤井ナンパ”を思いついたんです」

 ナンパ法は極めてシンプル。将棋クラブで好みの若い女性を見つけると「大阪の藤井四段です」というボケをかまして接近。しかし、これまでこのやり方でナンパに成功したのは1回だそう。“連勝”経験はなくても女性陣の反応は上々だという。

 気になるのは、この男性の将棋の腕前だが「小学校のころに父親から教えられて将棋を知っていたけど、大人になってからは…実はそれほど強くないんです」

 天才棋士に便乗し、ナンパ界の名人を目指すつもりか?