アイドルグループ「カントリー・ガールズ」の嗣永桃子(25)が30日、東京・江東区の青海野外特設会場で「嗣永桃子ラストライブ ありがとう おとももち」を行った。芸能界を引退し、幼児教育の道に進むももちはライブ前に心境を語った。
——朝はどういう気持ちで迎えた
嗣永:昨日の夜もわりとすぐ眠れましたし、すごく緊張して「どうしよう」っていう感じではなかったんですけど、朝食のデザートが、私だけ桃だったんです。お母さんが私に「すごく頑張ったね」っていう気持ちを桃で表現してくれて、家族に見守られながら家を出てきました。
——桃が出てきたときの気持ちは
嗣永:今年は桃が高いらしいんですけど、家族は奮発して買ってくれたみたい。今日(のコンサート)は勝負の大切な日だと思っているので、ゲン担ぎに桃を食べて、普通の朝よりテンション高めに家を出ることができました。
——つんく♂さんからは
嗣永:先日、15周年を記念したアルバムを発売したんですけど、最後のプレゼントとしてソロ曲を頂きました。つんく♂さんから「15周年お疲れさま」という言葉もかけられましたが、ソロ曲が最高のプレゼントになりました。ライブでは、つんく♂さんに感謝の気持ちを込めつつしっかり歌いたいと思います。
——今日の衣装などのこだわりは
嗣永:こういう衣装が着たいとか、ステージの演出もこういうふうにしたいとか最後のわがままを聞いてもらいました。「最後は野外で広々と開放的な気持ちでやりたい」という夢をかなえてもらったので、最高のパフォーマンスをしたい。
——6月30日の15周年にこだわった理由は
嗣永:15年間でたくさんのユニットやグループを経験できて、Berryz工房だと3月3日が記念だったり、カントリーガールズだと11月5日が記念日で、私にとっての記念日は、たくさんあるんですけど、やっぱりアイドルとして何月何日が一番ふさわしいのかなと考えたときに、つんく♂さんから「合格、あなたはアイドルです」と言われた2002年6月30日が私の始まり。だから、この日にこだわって、平日ですが決行させていただきました。ただ、「プレミアムフライデー」ということで、卒業を発表してから国が決めたので、国もついに私に合わせるようになったかと思っています(笑い)。
——寂しくない
嗣永:寂しくないわけないですけど、ラストステージは自信を持ってお届けできるので早く見てほしいという気持ちが大きい。たぶん明日7月1日を迎えてからいろいろ感じることはあるんじゃないかなと思う。でもそれが後悔じゃないように最後まで完全燃焼したいと思います。
——カントリーのメンバーからはどんな言葉が送られた
嗣永:みんなすごく私のことが好きなんですよ。だから何か言葉をかけたら今にも泣き出しちゃうんじゃないかという感じなので、卒業に関しては言葉を交わしていないです。終わったあとはみんなに、感謝の気持ちとお疲れさまという言葉をみんなで語り合いたいなと思っています。
——話を聞いてもらえなかったわけではない?
嗣永:2、3年かけてしっかりとカントリー・ガールズの絆だったり、カントリー・ガールズがどういうふうになりたいとか、一つのものに向かってみんなで活動できたというのは胸を張って言えます。今日カントリー・ガールズも出演するのでそこはしっかり見てほしいと思います。
——芸能界復帰の可能性は
嗣永:今はないです。本当に今日がみなさんの前に現れる最後だと思うので笑顔で終わりたい。
——卒業後の目標
嗣永:アイドルと同じくらい幼児教育という道に興味があり、卒業という決断をしたので、しっかりお勉強したい。ファンの方は「ももち絶対に幸せになってね」という言葉をたくさんかけてくれたんですね。私ビジュアルも愛嬌もあるし、しかも運もあるので大丈夫だと思うんです。なので、何よりも今まで応援してくれたファンの皆さんの幸せを願っています。本当にアイドルになれてよかった、というのが今一番思うことで、アイドルにならないとできない経験とかたくさんできましたし、何よりもアイドルでいる自分が好きなので、アイドルになれてよかったなと思います。
——やり残したことは
嗣永:ないです。ただこのライブ失敗したら相当な後悔するので皆さん全力で祈ってください。
——15年をひと言で現すと
嗣永:このアイドル人生を「青春」と例えることが多くて、小学校5年生からやってきて、みんなが送るような青春時代を経験できなかったけれど、普通の女の子じゃ経験できないことを経験できて、青春時代をアイドルとして過ごすことができて良かったなと改めて思います。
——同期から言葉は
嗣永:6月30日は私の15周年記念であると同時に、Berryz工房、℃—uteにとっても同じオーディションで同じ日に合格したので15周年なんです。昨夜、LINEで「おめでとう」「明日頑張ってね」のメッセージがきたんですけど、そのときは寝ちゃってて気付かなかった。今日の朝「本当に15年間ありがとう」って送りました。私はハロープロジェクトというくくりで考えると、ハロプロの在籍期間はBerryz工房、℃—uteとの中でも一番長くいますので、最後は有終の美を飾れるようにみんなの気持ちもしっかり背負ってステージに立ちたいなと思います。
——一番の思い出は
嗣永:加藤浩次さんに、蹴られ、スタジオから引きずり出されるっていうあの一連の流れがあったから、ももちを知らなかった人でも、街を歩けば「ももちだ」って言ってもらえるようになった。なのでつんく♂さんと加藤浩次さんに感謝しかありません。
——辞めたいと思ったことは
嗣永:辞めたいと思ったことは一回もないです。大変なことがなかったといえばウソになりますけど、本当に辞めたいと思ったことはありません。
——後輩たちにはどんな言葉をかける
嗣永:ハロプロの中でもやっぱりカントリー・ガールズのメンバーに一番愛情を注いできました。これからはハロプロというくくりにとらわれずに率先してアイドル界を盛り上げてくれるような存在になってくれたらうれしいなと思います。
——泣かないことで定評がある
嗣永:泣かないから冷たいとか思われているけど、私だって悲しい気持ちとか願望とかがもちろんあるんです。でもそれは涙でなく笑顔で今まで表現してきました。今日に関してはわかりません。泣いてるときに雨がちょうど降ってくれればいいんですけどね。
——アイドル卒業後の恋愛
嗣永:狙ってくる人はいっぱいいると思うんですよ。こんなかわいくてキラキラした子そうそういないですよ。ですけど、今は考えていません。
——理想のタイプは
嗣永:私を好きでいてくれる人がいいです。わがままも全部含めて、「ももちかわいいよ」って言ってくれる人がいいですね。
——〝アイドルのプロ〟と呼ばれている
嗣永:自分自身そうは思わないし、むしろ「嗣永プロ」というあだ名があるみたいですけど、かわいくないんですよ。早急にやめてほしいレベル。でもそうやって評価してくれるのはうれしく思っています。私は「これがアイドル」だと思う道を15年間突き進んでこれたという自信があります。
——ハロプロの中で一番かわいいと思う?
嗣永:もちろんです。これから大変ですよね、だってナンバーワンが抜けてからはみんな争うじゃないですか。ハロプロは仲良くしてほしいです。みんなナンバーワンではなくオンリーワンだよって言いたいです。
——期待している後輩
嗣永:カントリー・ガールズのメンバーです。みんな平等だと言ってきましたけど、やっぱり愛情をかけ、大切に育ててきたぶん、今後しっかり見届けてほしいと思います。
——里田まいからアドバイスはあった?
嗣永:頻繁に連絡を頂いて、7月1日以降、おいしいお菓子とか食べれるね、とかきて私も「深夜のラーメンとか捨てがたいですね」「激太りして週刊誌にのらないようお祈りします」といったやりとりをしました。今までの私を応援してくれて、さらに7月以降の私にも気にかけてくれるにはすごくうれしい。
——明日からの予定は
嗣永:何もないです。真っ白ですね。ご飯のお誘いあれば待ってますとは言ったんですけど、まだお誘いはきてないです。みんな忙しいですからね。
——ファンにメッセージ
嗣永:ももちを応援してくれたファンのみなさんには明日から一番大事にしていた人がいなくなっちゃって、空っぽになるのが予測されるんですが、もし他に好きなアイドルができたら私と比べちゃダメですよと伝えたいです。私以上のアイドルが現れることはないと思うので、好きになったアイドルを応援してほしい。
——最後に文句など言っておきたいことは
嗣永:アイドルは悪口禁止です。
——明日以降なんて呼ばれたい?
嗣永:変わらず“ももち”で。明日からは子供たちのアイドルになります!
ももち「朝の桃で高まった」「あすから子供たちのアイドルになります!」
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