睡眠薬を服用し意識もうろうの状態で自動車の運転席に座っていたところ、警察から事情聴取を受けたお笑いコンビ「インパルス」堤下敦(39)が14日、都内で経緯を説明。「全てボクの責任。認識不足と甘さだと思っています」と謝罪した。

 14日午前2時30分ごろ、東京・狛江市の路上で、堤下が運転する車が、中央分離帯付近で停車しているのを、近くを通りかかったタクシー運転手が見つけ通報。警察官が駆けつけた際、堤下はもうろうとした状態で、ハンドルに顔を伏せ「睡眠薬をのんだ」と話した。

 会見では「ご迷惑をおかけしました」と深々と頭を下げた堤下。事故の前には銭湯に行き、サウナに入った後「牛乳を飲むときに薬ものんだ」という。その薬が、眠りの質を高める薬「ベルソムラ」20ミリグラム1錠、熟睡できるようにする薬「レンドルミンD錠」0・25ミリグラム1錠、アレルギーを抑える薬「アレジオン錠」20ミリグラム2錠の3種類だ。

「1か月ほど前からアレルギーで体に異変が起きていた」と、じんましんに悩まされていたといい、通っている病院で医師に相談し、薬をいろいろ変えていたそうだ。「かゆくて寝不足にもなっていた」と医師に訴えたため「ゆっくり寝てみてくださいと診断を受けて、昨日(13日)初めて渡された薬」だったそうだ。

 その薬をサウナ上がりに牛乳と一緒に服用。「牛乳を飲むときに、夜にのむ薬だと思ってのんだ。その銭湯から家までは車で10分ほどしかかからないし、ボクの知識の中で薬が効くまで時間がかかるだろうと思っていた。家に帰ってちょうど寝れるなと」と考えたという。

 当然、医師からは運転する前に薬をのまないようにと注意は受けたそうだが「1か月くらい薬をのんでいたし、ネットでも調べていたが、認識の甘さがあった。自分の判断でのんだのが原因」とし「ボクの認識不足、甘さがあった」と頭を下げた。

 車の走行中は「眠くなかった」そうで「本来、曲がるべき道を曲がらず、どこかでUターンしなければいけないなぁと思っていた」。しかし「急に意識がなくなった。ガガガガと音がしたので、何かにぶつかったと思ってブレーキを踏んだ。その後、コンコンコンと警察官が車の窓ガラスを叩く音がして、呼気検査をしていた。その後は病院に寝ていた」と記憶が飛び飛びになっている。

 サウナでも「お酒は一切飲んでいない」というように、呼気検査からはアルコールは検知されていない。それでも、記憶がない間にも運転していたことに「とても危険なことをしていたと反省している。対人や対向車が巻き込まれるようなことがなくてよかった。こういう言い方をしてはいけないのだが、不幸中の幸い」と反省した。

 現在は車に搭載されているドライブレコーダーのメモリースティックを警察に提出し「スケジュールをみて警察と現場に行く」。今回の事故は刑事罰などではないということから、仕事も変わらずにやっていくという。