俳優・千葉真一(78)が8日、都内で行われた映画「ある決闘 セントヘレナの掟」(10日公開)のPRイベントに出席し、亡き友をしのんだ。

 千葉はウエスタンの本作について「僕が一番映画を見ていたころは西部劇ばかりだったが、最近では少なくなってきている。この作品も西部劇というより、米国の歴史を描いている」と感想を述べると「日本でも時代劇が少なくなった。この火を消してはいけない」と訴えた。

 千葉は6日、1月に脳リンパ腫で死去した名優・松方弘樹さん(享年74)をしのぶ会に出席。「お父さん(近衛十四郎)もすごい役者だったので、彼は役者とはどういうものかよく知っている。中でも、主役はもたれかかってくる脇役をどうさばくかという主役論には感心した。器用で素晴らしい役者だった。しのぶ会では彼の大きな写真を前に皆でウイスキーを酌み交わした。いい時代だった」と語った。

 そんな千葉は故深作欣二監督の下で脚本を学び、現在は世界に通用する脚本が手元に7本あるという。千葉は「準備は整っている。金と時間があればいつでも映画を撮れる。今こそ映画で日本人のよさを世界に示さないといけない」と持論を述べた。