先月24日に大麻取締法違反(所持)で逮捕された人気アイドル「KAT-TUN」の元メンバーでミュージシャンの田中聖(31)が、7日午前10時20分ごろ、警視庁渋谷署から処分保留で釈放された。だが、大麻使用の陽性反応が出ていながら釈放された田中に「なんで?」と疑問視する声があちこちから出ている。

 大麻取締法とは「所持」で罰することができても「使用」で罰することができないのはあまり知られていない。法曹関係者によると「田中が運転していた車が他人のだったので、大麻が本人のものと断定するのが難しくなってしまったのでは?」。

 世間の注目度が高いため、釈放された7日朝のテレビ局などのメディアの動きもすさまじかった。渋谷署前には100人ほどの報道陣に加え、追跡用の車とバイク合わせて10台以上が待機したほど。田中は昼前に千葉県内の実家に着くと先回りしていた報道陣へ深々と頭を下げた。

 田中は先月24日、東京・渋谷区道玄坂の路上で車を運転中にパトロール中の警察官が職務質問。車内から少量の大麻や吸引に使う巻き紙が見つかり現行犯逮捕された。取り調べで田中は大麻について「自分のものではない」と否認したが、尿検査で陽性反応が出ていた。