2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は5日、都内で第2回マスコット審査会を行った。今回のテーマは審査プロセスの詳細を詰めること。冒頭、座長の宮田亮平文化庁長官は「先月22日に応募要項を発表したところ、組織委員会のホームページへのアクセスが増えている。期待されていると思う」と語った。

 主な論点としては、子供の感性をどう生かして審査するかだ。応募された作品はマスコット審査会に諮られ、最終的に3つか4つの候補に絞られる。その中から全国の小学生が各学校のクラス単位で決定するが、それまでにふるい落とさなければならない。応募される作品は膨大な数に上ることが予想されるだけに、どう絞るかが問題だった。

 そこで、今回決まったのは「子供たちの感性の分かるプロの人に選んでもらう」。

 副座長でファッションジャーナリストの生駒芳子氏が説明する。

「最終的に選ぶのは子供たちなのだから、彼らの感性を経験則的に見抜けなくてはならない。そういう意味ではプロの視点は必要。具体的な年齢は設定していないが、審査委員のメンバーの年齢よりは若くなると思う」

 プロなので大学生は排除される。いくら若者の感性が分かるといっても、40代以上は違和感があるだろう。五輪関係者は「20~30代の『コロコロコミック』(少年誌)などの漫画編集者をイメージしていると思われます。実際、審査会のメンバーには漫画『ドラゴンボール』などのヒット作品を手がけた鳥嶋和彦氏が名を連ねている。あり得ない話ではありません」と指摘した。

 鳥嶋氏といえば、週刊少年ジャンプの元編集長として有名。かつて「Dr.スランプ」の中で自身が「Dr.マシリト」というキャラクターで登場したこともある。現在は白泉社の社長だが、その人脈は会社の垣根を越えるに違いない。

 鳥嶋氏は「日本はキャラ王国。これだ!というものを期待しています」とコメント。はたして、どんなマスコットが最終候補に残るのだろうか。