昨年公開され、社会現象になるほど大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」のブルーレイ&DVDが発売されることが先週、発表され、早くも予約が殺到している。そうしたなか、AV界では同作をオマージュした作品が話題になっている。そのタイトルはズバリ「君の縄。」。いったいどんな内容なのか? 本紙は製作サイドを直撃した――。

 パロディー好きのファンからすれば「待ってました」「やっと出たか」といったところだろう。7月26日に発売される“本家”のブルーレイやDVDが、AmazonのDVD予約ランキングの1~8位を独占(仕様が異なるものが複数あるため)したタイミングで、「君の縄。」(レアル)のリリースがアナウンスされた。

 公開されたパッケージには、制服の上から縄で縛られた美女と、映画を想起させる写真…ネットでは先週末に情報が拡散され「うまいこと言ったな」「その字があったか」という声とともに、「マジか!?」「どんな内容なんだろう?」という声もあった。

 気になる内容を聞くべく、本紙が製作サイドを直撃すると「はい、もちろん、本当にリリースいたします。昨年、映画を見たときから『この素晴らしい世界観をAVでも…』と思っていたんですが、やっと実現できました」(監督)。

 本紙が作品を入手したところ、ヒロインの役どころは映画と同じく巫女。緊縛という儀式を通じて、巫女としての自覚が芽生えたヒロインが成長していく青春物語だ。

 安易なパロディーだと「単にそれだけ」という“出オチ”のものも多いが、「君の縄。」は内容も細部までこだわっており、見ごたえがあるデキに仕上がっている。リスペクトの意味も込めて、本家を想起させる場面が数多く出てくる。

 例えば、巫女が自らの性感に戸惑いながら胸を揉みしだく場面は、本家で主人公の青年が女性の体に入れ替わったシーンに似ている。またノートに「わたしはスケベだ!」と記したり、女優が自分のホオに「えろ」と書いたりするシーンもある(映画ではノートに「お前は誰だ?」、ホオに「アホ」「バカ」)。

「やれることは精一杯やりましたし、こだわれる部分はしっかりとこだわりました。口噛み酒をオマージュする場面も入れましたし、巫女はかわたれ時(たそがれ時)にセックスをすることで、心身ともに大成していきます」(監督)

 主演女優選びもいくつかの条件があった。

「君の名は。」を見たことがあるのはもちろん、最近のアニメに出てくる女性キャラとなるべくイメージが近い見た目で、なおかつ縛りがOKな女優を探したという。

「私どもの意図を理解して一生懸命演じてくれましたし、何より大いに感じてくれましたね」(同)

 他にも本家にあったような風景が出てきたり、有名な神社の階段も…。パッケージの文言である「まだ縛ったことのない縄を、望んでいる」も「まだ会ったことのない君を、探している」を想起させるものだ。

 ここまで徹底すると許されるのか、ネット住民からは「よくやった」「発売(6月23日)が待ち遠しい」という賛辞が製作サイドに届いているという。何よりバカバカしいとは思いつつ、AVを見ると、もう一度本家を見たくなるから不思議なものだ。