【現役放送作家X氏の芸能界マル秘ウラ話】なぜか、芸能界には破天荒な親の下で育ったタレントが少なくない。東野幸治(49)の父親は妻から三くだり半を突きつけられたという。

「僕の父親は3年ほど前に亡くなったんですけど、ほぼほぼ働いたことがなくて、なんとかギリギリ、我々は育ったんです。結局、いろんなところに借金を作って。ある日、朝刊のチラシの不動産物件をたまたま見てたら、ウチとよう似た物件やなって。そしたら、ウチが勝手に売られてたんですね、親父の手によって。借金返せなくて。それで母親が『そんなん知らんやん』ってケンカになった末、離婚しますって。兄貴とか僕とか、オカンの方について、親父は『この家で借金返して、俺は俺で勝手にやるわ』って、別れたんですよ」と東野は振り返る。

 父親の性格は直ることはなく、マンションの家賃を滞納し、東野の兄が払うハメに。行方不明になった父親から、8年ぶりに吉本興業に電話がかかってきたという。

「ある病院で、実は2年ほど前に倒れて、寝たきりになってますと。枕元でうなりながら『東野幸治の親や…東野幸治に連絡を…支払いはアイツや』って。病院も信じなかったらしいんですけど、行ったら、本当にそうで」。東野はその後「俺が責任を持ってお見舞いも行くし、病院の方へもあいさつしていく」と伝え、1か月後に亡くなった。

 坂上忍(49)の父親もむちゃくちゃだった。新聞記者だったが、小説家になるために会社を辞め、自ら出版社を立ち上げるも失敗し倒産。酒とギャンブル好きもたたり、1億円もの借金を作ってしまった。絶縁状態になった父親の借金を返済するためだけに坂上は子役を続けた。その父親の教えは「国語より小説を読め」「数学よりマージャンを覚えろ」。坂上がギャンブルと酒がやめられないのはその影響かも。

 平成ノブシコブシの吉村崇(36)の母親は吉村が6歳のころ、家を出て行ったという。「ヒゲのオジさんっていう、母親の働いていた喫茶店の常連さんに持ってかれて。親父が『取り返しにいくぞ』って言って、ボコボコにされるところを6歳で鮮明に覚えてますよ。いや、もう一発蹴られたんじゃないですか。顔面も殴られて。脳振とう起こして、尻もちついてましたから。それは今、楽しい話ですから。親父と話して『あの時、殴られたな』って…」と吉村。その後は、優しいおばあちゃんに育てられ「多少は貧乏でしたけど、もっとヒドい芸人もいますからね」と客観している。

☆プロフィル=1967年、東京・神楽坂生まれ。23歳の時にラジオ番組で放送作家デビュー。現在はPTAから苦情が絶えない某人気バラエティー番組やドラマの脚本を手掛ける。