引き金はスキャンダルだったのか!? フジテレビが9日、役員会議を開き亀山千広社長(60)が退任し、後任に宮内正喜ビーエスフジ(BSフジ)社長(73)が就任する人事が固まった。6月の株主総会を経て正式決定する見通しだが、亀山社長退任をめぐっては視聴率低迷だけではなく、不穏な情報が浮上。名ドラマプロデューサーとして名をはせた亀山氏だったが“泣きっ面に蜂”状態になっている。

 亀山氏はプロデューサーとしてドラマ「ロングバケーション」「踊る大捜査線」を大ヒットさせるなどし、2013年にフジ社長就任。フジは視聴率が近年低迷し、亀山氏は14年に過去最大級の人事異動を断行するなど改革に努めたが、視聴率低下に歯止めがかからず、進退が取りざたされていた。

 後任に決まった宮内氏は山口県出身で1967年にフジ入社。編成制作局長や常務、専務を経て07年に岡山放送社長に就任。15年からビーエスフジ社長を務めていた。

 フジテレビの関係者は「当初、後任をめぐっては、遠藤龍之介専務(作家の故遠藤周作氏の息子)を筆頭に亀山氏と同世代の名前が飛び交っていたが、結果的に60歳の亀山氏から73歳の宮内氏と世代交代とは真逆となった。世代交代はワンクッション置いて、着実に軌道修正しようという幹部の考えなのでしょう」とみている。

 何をやっても視聴率が取れないフジの落ちぶれようは、今に始まった話ではない。かつてヒットメーカーで鳴らした亀山氏が社長となり、大改革に着手したが、それもことごとく裏目に出た。

 本紙は先月“月9ドラマ”30周年記念作品「貴族探偵」の“低空スタート”が社長解任のトドメに…と報じたばかりだが、当初は社長退任発表は6月の株主総会というのが大方の見方だった。それが1か月早く、退任が固まった裏には何かありそうだ。フジ中堅局員からはこんな衝撃発言まで噴出した。

「それがキッカケなのか、決定打なのかは分かりませんが、どうも近々、亀山さんの女性問題が週刊誌に出るようなんです。ダブル不倫という話や、その相手方はウチの若手女子アナのXだという情報も。1か月ほど前に聞いたときは『そういう話があるらしい』というレベルでしたが、先日聞いたら『ついに雑誌で報道される』というところまで話が煮詰まってました」

 さらに局内では最近、亀山社長の不倫怪文書まで出回っていたという。

「その昔、ウチの契約社員が、亀山さんとYアナ(当時)の不倫現場写真か何かを持っていて、それを上層部に当てたら、大手広告代理店にコネ入社できたとか、身内じゃないと分からないような話が詳しく書かれていたとか。ホントかどうか分からないが、こうした“紙爆弾”は今回、次期社長候補といわれた一人と仲の良い大手芸能プロがよく使う手だから、その社長候補の一派がリークしたと疑われていた」(フジ関係者)

 別のフジ局員は「亀さんの女問題は、局内では割と知られた話」とまで語る。

「まず、アナウンサーは呼び出されたら、必ず社長と飲みに行くからね。今、どの子にハマってるかは知らないけど、人事の新入社員だったかな? なんか、いつも呼び出される女子社員はいるね。けど、亀さんの飲み会はいつも午後11時まで、と健全だったんですが…」

 退任が決まった亀山社長だが、事前に“紙爆弾”が炸裂していたことからも、女子アナXとのスキャンダルが報じられることは避けられそうもない。

【頼みの女子アナも不人気】

 亀山社長の退任はフジテレビの役員会で決定したが「同局役員」といえば今年1月、佐藤里佳アナウンス室部長(50)が定例会議で、アナウンサーの採用基準について疑義を唱えて話題となった。

「局長級が一堂に会する定例会議で、佐藤部長が『最近のアナウンサー採用は役員の好みで変わることが多い』と異議申し立てをした。現場を知る佐藤部長の直訴に社内は拍手喝采だったのですが、幹部はその声に耳を傾ける様子もなく、亀山社長らは(その件をメディアに漏らした)“犯人捜し”に終始。あろうことか、苦境を訴えた佐藤部長周辺を疑っていた」(フジテレビ関係者)

 フジはかつて、人気女子アナの宝庫といわれたが、近年では“アヤパン”こと高島彩(38)、“カトパン”加藤綾子(32)も社を去り、フリーとなった。昨年末、オリコンスタイルが発表した「好きな女性アナウンサーランキングトップ10」にフジテレビからは誰もランクインしない屈辱的な結果になっている。