障害者団体が率いるロックバンド 歌詞に込められた強烈主張

2017年04月20日 16時30分

ライブを行ったスーパー猛毒ちんどん

 今、ノリに乗っている音楽集団が「スーパー猛毒ちんどん」だ。このバンドは「埼玉の障害者団体が率いるロックショーバンド」で今月、埼玉県で単独ライブを行った。

 ド派手なメークと扮装をしたスーパー猛毒ちんどんが登場すると、ライブ会場全体がギラギラとした。誰が見ても障害者であることがわかる。それでも、歌詞の方ではグイグイと攻めてくる。「グローリーでいこう!(BORN TO BE GLORY)」の歌詞の一部はこうだ。

「もう限界 満たされない その矛先を オレにむけるな 母ちゃんオレたちは 殺されるために 産まれて来たのか ここで一生 終わるモノか! 舟はお手製 オンボロのグローリー オレたちの人生 ここからだ さあ 手を伸ばせよ 一緒に行こう お楽しみは ここからだ」

 この曲は2016年7月に神奈川県相模原市の障害者福祉施設「津久井やまゆり園」で、19人が死亡し26人が重軽傷を負った「相模原障害者施設殺傷事件」を踏まえた曲だ。

「“障害者だから”“かわいそうだから”という見られ方で終わりたくないんです。ステージに上がったら我々はスーパースター。お客さんに心の底から楽しんで、笑ってもらいたい」(「虹の会」スタッフ兼アコーディオン担当の新田さん)

 スーパー猛毒ちんどんは、さいたま市にある障害者団体「虹の会」が結成した音楽集団だ。メンバーたちは、リサイクルショップ「にじ屋」で働いている。

 にじ屋で働く彼らは、自分で働いた分の給料で生活している。ここでは健常者のスタッフたちが、彼らに対して一切の“特別扱い”をしない。仕事をサボっているそぶりが見えると怒号が飛ぶ。容赦はしない。

「スーパー猛毒ちんどんが結成されたのは2003年くらいのことになります。最初は数人からのスタートでした。養護学校時代にいじめられていた体験なども歌詞にしています。歌詞だけ読むとすごく重いんですけど、曲調はかなり明るいんですよ。ライブに来るお客さんはノリノリです」(新田さん)

 ライブはカオスというよりもバカのるつぼといった感じで、観客とステージが一体となっていた。