学校法人・森友学園にまつわる問題が最初に報じられてから2か月が過ぎた。籠池泰典氏(64)という強烈なキャラクターに加えて、安倍晋三首相夫妻が登場。「忖度(そんたく)」という言葉も広がった現象に、政治ネタを扱う芸人は何を感じたか。社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」のメンバーに聞いた。

 11日の新作DVD記者発表で森友コントを披露したニュースペーパー。籠池氏に扮するリーダー渡部又兵衛(67)は「出てきただけでワ~ッとなって、最初はセリフが言えないぐらい」と日々の舞台での反響を語る。

 安倍首相を演じる福本ヒデ(45)も「リーダーが籠池さんをやるだけで受ける」と籠池キャラのインパクトを実感した一方「これだけのことが起きても政権の支持率があまり下がらないことにびっくりした」。その理由は「これだけ不倫が騒がれる中で『私と妻を侮辱した』と(国会質疑で)怒るなど、昭恵夫人に対するピュアな感じが少し好感されているのかもしれない」とみている。

 安倍氏による100万円寄付疑惑や国有地の格安払い下げの経緯など、一連の問題は「ウヤムヤになるのでは。そうなったら残念」(福本)。渡部は「(籠池氏)一人だけが悪者になりそうなところもあるので、昭恵夫人も証人喚問を受けてもいいのでは」と話す。

 昭恵氏はニュースペーパーの公演に足を運んだことがあり、昨年は福本を首相公邸に招いた。ラジオ番組で共演した際、福本が「安倍夫妻の決まりごと」を聞いたところ「うそをつかない」と返ってきた。その発言から、100万円疑惑で「うそをついていないのでは」と福本は感じている。

「そのもの自体がコントみたいなニュースが多い」(渡部)

 近年にあっても、森友問題は別格のようだ。