「喝采」「北酒場」など多くのヒット曲で知られる作曲家・中村泰士氏(77)が9日、大阪市の大阪城ホールで音楽イベント「レインボー 1万人の歌謡曲」を開催。同イベントには歌手の夏川りみ(43)、小柳ゆき(35)に加え、昨年リリースした「男の子守唄」がヒットした漫才師のオール巨人(65)らが出演した。

 公演を終えた中村氏は「『みんなで歌ったら楽しいよ』と皆さんに声をかけてきましたが、今日で少し分かってもらえたんじゃないか。こんなに歌で心を温かくしてもらったことはなかった」と感謝。2時間近い指揮にも「体は大丈夫」とほほ笑み、「来年もぜひやりたいと思います」と意気込んだ。

 今回のライブには、中村氏自ら「最後のプロデュース新人」と言う歌手・エンジュ(年齢非公表)も登場し、デビュー曲「いとおしい」を熱唱した。ブラジル・サンパウロ州出身の日系3世であるエンジュは、2014年に歌手を目指し来日。3年間にわたり、中村氏のもとで歌唱指導を受けてきた。

 来年、作詞・作曲家生活50周年の節目を迎える中村氏は、これまで500人以上をプロデュース。新人のプロデュースは約5年ぶりとなるが「今回のデビューシングルの売り上げ2万枚、ファン20万人を最低保証します。日本レコード大賞新人賞を目指したい!」と宣言した。

 中村氏の曲でレコード大賞新人賞を受賞した歌手といえば、「わたしの青い鳥」の桜田淳子(58)が有名。くしくも桜田は、7日に東京・銀座の博品館劇場で行われた「スクリーン・ミュージックの宴」にゲスト出演し、3年4か月ぶりにステージに立った。

 桜田が復活した今年、中村氏の愛弟子・エンジュもレコード大賞新人賞を受賞できるか?