本紙客員編集長のビートたけし(70)とハリウッド女優のスカーレット・ヨハンソン(32)らが16日、東京・港区のザ・リッツ・カールトン東京で行われたハリウッド映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」(4月7日公開)記者会見に出席した。

 士郎正宗原作の大人気SFコミック「攻殻機動隊」がついにハリウッドで実写映画化された。ヨハンソンが「少佐」役(原作での草薙素子)、たけしがその上司である「荒巻」役を演じた。

 冒頭のあいさつから、たけしは大暴走。「やっと幸福の科学から出られたと思ったら、今度は統一教会に入ることになりそう。でも映画のためには創価学会に入ることがいいのかな」と映画とはまったく関係のない“毒ガス”噴射で、隣のヨハンソンに付いた通訳者も、どう訳していいのか大困惑だ。

 その後、たけしは「本格的なハリウッドのコンピューターを駆使した、大きな予算の映画に出られて、自分にとってもいい経験。役者としてどうふるまうべきか、ヨハンソンさんに教えていただいた。やはりこの人はプロだと思いました」とヨハンソンを大絶賛。ヨハンソンも笑顔で感謝の意を表した。

 映画についてヨハンソンは「当初、素材をいただいた時は、自分の中でも役作りの道筋が見えてなかった。役作りを通じて、自分も成長したし、スクリーンからそれが伝わると思います」と話す。

 同じ質問がたけしにも日本語で飛んだが、たけしはわざわざ、通訳に訳してもらう小ボケで笑いを誘う。

「このアニメは自分の下の世代の読んでいたもの。マニアックな人は実写版というのは、ファンから文句を言われることが多いが、今回は自分の周りからは『すごい』という声を聞く。新しいものも入っている。唯一の失敗は『(自分が演じた)荒巻じゃないか』と言われるかも。全編大きなスクリーンで見ていただければこだわりと迫力が伝わる」とアピールした。

 ハリウッドと北野作品の撮影方法の違いを聞かれると「自分が監督をやる時はワンテークが多いが、ハリウッドはカメラの台数が多く、ただ、歩くシーンを撮影する時でも『グッド!ワンモア(もう一回)』『ナイスワン、モア!』『エクセレント、ワンモア!』『ジーニアス、ワンモア!』と何カットも撮る。こりゃあ、金かかるなと思いました」と苦笑した。