地下アイドル「仮面女子」の桜雪(24)が25日、東京・新宿区の新宿武蔵野館で行われた映画「マン・ダウン 戦士の約束」(ディート・モンティエル監督)公開イベントに精神科医・名越康文氏(56)と出席した。

 アフガニスタンから帰還した米海兵隊員が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と戦い、苦しむ姿を描いた同作。今春、卒業した東京大学で心理学を専攻していた桜は「帰還兵の自殺率や離職率が高いというのが問題になっているのは知っていましたが、PTSD発症についてはよく知らず、ラストに衝撃を受けました」。

 続けて「日本では30~40代の引きこもりが多いので、米国のように気軽にメンタルクリニックに通えるような空気づくりが必要と感じました」と話した。

 自身のPTSDについては「虫が異常に苦手なんです。小さいころに何かあったのが、トラウマになっているのだと思います。落ちている髪の毛が虫に見えるので、部屋をきれいにしないと気が済まないです」とか。

「一人暮らしをする前に、事務所の寮で生活していたのですが、他のメンバーが掃除をさぼっているせいか、虫が大量に発生したんです。耐えられなくて逃げ出しました」と告白した。

「それこそマン・ダウンの世界だね」と笑った名越氏は、的確な分析とエピソードで観客を笑わせた桜を「アイドルにしておくのがもったいない」と評価。「体力があるから頑張れるところまで突っ走るタイプなんだろうけど、ストレスを抱え込まず、休めるところは休んで長く活躍してください」とアドバイスを送った。