2014年の年末、スコットランドの研究チームは、西太平洋2万6722フィートの深海で泳ぐ新種の「吸付きボッケ」(エゾクサウオ)をビデオ撮影することに成功した。

 この研究チームはアバディーン大学とハワイ大学の海洋生物学者、地質学者、微生物学者、遺伝学者らが一団となって調査を行うもので、海洋生物を撮影するために「Hadal-Lander」と呼ばれるダイビング・ビークルを使用していたという。

 この調査で新たに発見された生物は、その体が「信じられないほど脆弱」であり、「漫画に出てくる犬のキャラクターのような頭部」に翼のようなひれを持っていた。同様の生物は見たことがないとして、研究チームはじめ海洋生物学者らは今回の映像を非常に興味深く見ているという。

 また動画には他にも非常にまれな「スーパージャイアント(supergiant)」などの他の甲殻類も、生きたままの姿が初めて撮影されている。地球の7割を占め、いまだ人が立ち入ることのできない深海には、まだ多くの未知生物が生息し、発見される日を待っているのかもしれない。

【関連動画】Life in the Mariana Trench
https://youtu.be/6N4xmNGeCVU