覚醒剤取締法違反罪などで有罪判決を受け、執行猶予中の歌手ASKA(本名・宮崎重明=58)が15日、地元・福岡でテレビ西日本のローカル情報番組「ももち浜ストア夕方版」に生出演した。2014年の逮捕以降初のテレビ出演となったが、相棒のChage(59)は新ユニットで全国ツアーを開催することが明らかに。一つの時代を築いたCHAGE and ASKAは完全決別し、今後は別々の道を歩むこととなる――。

 ASKAは昨年11月、覚醒剤取締法違反(使用)容疑で逮捕されたが、12月に不起訴となり釈放された。ただ14年に最初に逮捕された際に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を受けていて、まだ執行猶予中の身だ。

 まず覚醒剤を使用したきっかけについて「病院から、さる薬をいただいてて。通称『アンナカ(安息香酸ナトリウムカフェイン)』というやつ」「本当は1日に1回使用すると10時間から15時間もつらしいんですけど、(覚醒剤だと)全然知らないので1時間おきに使ってたりしたんですね。3週間続いたところでようやくそれが覚醒剤と知らされた」。

 やめようとしたが、抜け出せなかった。

「何度もトライしていたけど、抜けるときの苦しみが激しいので、そのシーンに自分が耐えれなくて、また使用してしまうというのが続いていました」

 また2度目の逮捕時、警察の尿検査で「お茶」にすり替えたことにも言及。最初の逮捕時の取り調べで自分が話したことと違う内容が発表されてしまうことで、警察に不信感を持ったという。

「普通に尿を提出したら、これはシロでもクロにされてしまうんだ。とにかくその瞬間、『考えろ、考えろ』という気持ちが強かったですね」

 最初の逮捕以降、覚醒剤は「見たこともない」と強調。また今回、執行猶予期間中にテレビに出るのは、自分の口からメッセージを発信したかったためだという。

「(執行猶予期間は)社会になじむためのリハビリ期間だと思う。僕にとってのリハビリは音楽を作ること。情熱を切らさないためにアルバムを作った」

 インタビュー後には、22日に発売されるアルバム「Too many people」から新曲「FUKUOKA」を披露。ギターとピアノをバックに往時と衰えのない美声でしんみりとした曲を歌い上げ、最後にマイクの前で軽く礼をしてみせた。

 ASKAがテレビ出演した一方、元相棒のChageは全国ツアー「Chage Hall Tour2017~Have a Dream!」(夢グループ主催)を今年開催することが明らかになった。5月8日の名古屋公演で幕を開け、5月15日に神戸文化ホール、6月8日の大阪・オリックス劇場まで、すでに現時点で全国10か所が決まっている。

 さらにこのツアーでは“新ユニット”を結成するという衝撃情報をキャッチ。相手はASKAではなく、Chageが絶賛してかわいがっている歌手・川島ケイジ(年齢非公表)だ。CHAGE and ASKAならぬ「Chage&ケイジ」の結成というわけ。

「Chageは川島の才能を高く買っており、川島がテレビ番組に出演した時も『必ず世に出てくる人物』というコメントをわざわざ寄せたほど。今年のツアーでは全公演に川島を帯同して、一緒に回ることになった。もちろん2人でデュエットもするので、“Chage&ケイジ”と大きな話題になっている」(音楽関係者)

 川島は昨年8月、大手レコード会社・ユニバーサルミュージックからミニアルバム「KEIJI」でメジャーデビュー。昨年末に亡くなった音楽業界の超大物でユニバーサルミュージック会長などを歴任した石坂敬一さんも、川島の才能にホレ込んでいたという。
「川島の歌をいたく気に入った石坂さんは、亡くなる前に『川島を絶対に売らなきゃいけない』とユニバーサルの幹部に働きかけ、メジャーデビューが決まりました」(レコード会社関係者)

 またツアーのオープニングアクトとして歌手・保科有里の出場も決定している。

 かつて「CHAGE and ASKA」として一世を風靡した2人が時を同じくして復活した格好だが、今後は完全に決別。ASKAはソロ、Chageは新ユニットとして活動していく。