人気女優・清水富美加(22)の“出家騒動”に新展開だ。芸能界からは情報番組でMCを務める坂上忍(49)や宮根誠司(53)を筆頭に、決まっていた仕事を放棄した清水に批判の声が相次いでいるが、清水サイドは本人の体調を問わない働かせ方こそが「業界のあしき慣習」と断罪。清水の衰弱ぶりを表す2通の診断書に“疑惑の目”が向けられていることに対しても「就労者の健康問題を軽視している」と猛反発した。今後、芸能界特有の労働環境について、厚生労働省などの監督官庁に告発することも検討している。
法名「千眼美子」を名乗り、宗教団体「幸福の科学」の出家信者として活動する意向を表明して一夜明けた13日、芸能界からは清水に対する厳しい意見が噴出している。
体調を崩し、自宅療養中の清水は所属事務所の「レプロエンタテインメント」に2月末での契約解除を要請。テレビや映画、CMなど現在進行形の仕事を残すなかでの“職場放棄”に、フジテレビ系「バイキング」で坂上は「事務所に対する配慮が何一つない!」と声を荒らげた。
2011年の「仮面ライダーフォーゼ」でヒロインを演じた駆け出し当時の清水の月給が5万円だったことに関しても「僕らが若いころもそうでしたし、そんなに変わらない。これからって時が5万だったってことでしょ」と一蹴。
日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」の宮根も、清水が今後は「幸福の科学」を前面に出して芸能活動を行う可能性を同団体側が示唆したことに、「これでは引退というより、(幸福の科学への)事務所移籍。これはモメます。いろんな方に迷惑かけている」と苦言を呈した。
TBS系「白熱ライブ ビビット」では、お笑いタレントのカンニング竹山(45)が「仕事を残したことによって、不幸になる人がいっぱいいるわけじゃないですか。まずはその人たちのことを考えて、きれいにしてから行きなさい」とピシャリ。多くの芸能人が清水の決断に批判的なのが現状だ。
こうした風潮に教団サイドは猛反発。広報担当者は本紙取材に「『体調が悪いなどと言わずに働け』と言うに等しく、こうした姿勢が大手広告代理店の女性社員の自死などの悲劇を生んでいるのではないでしょうか。こうした圧力から逃れるために、清水さんは出家したのです」と力説した。
清水側としては、仕事先に迷惑をかけることは重々承知しているが、最優先すべきは本人の命。12日の教団会見では、これを「大きな善・小さな善」と表現し、教団幹部は「責任を放棄することは一見、悪いことに思えますが、一日も早く、一人でも多くの人が救われる善の方が大事という考えなのです。それを実践したのは、仏教の開祖・釈尊です」と説明していた。
レプロの顧問弁護士などからは「生死にかかわる」とした清水の診断書自体に疑いの目が向けられている。
これにも教団の担当者は「事務所側の弁護士が、医療の専門家である医師により書かれた診断書を疑問視したことは、就労者の健康問題を軽視する所属事務所の体質を象徴している」と反論。
続けて「過酷な労働環境による健康被害、自殺などが相次ぐ芸能人の尊厳と人権を守るべく、厚生労働省(または東京法務局人権擁護部)には、芸能プロダクションへの監督強化、立ち入り検査等の必要性があるのではないかと考えています」と、場合によっては告発も辞さない構えを見せた。
これをやられると、芸能界はとんでもないことになる。芸能プロ関係者の話。
「芸能界は極めて特殊な世界で、一般的な常識よりも独自のルールが優先されている。『月給5万円』が薄給だと物議を醸しているが、それを言われたら(キャリアをスタートさせたばかりのタレントに)舞台1回500円の吉本興業はどうするんだ、と(笑い)。一般企業と同じ目で芸能プロを見られたら、ほぼすべてがブラック認定されるでしょう。とはいえ、時代の流れで、これまでの芸能界の慣習が通用しなくなってきたのも事実。過渡期に来ているのかもしれない」
事実、かねて厚労省が芸能界特有の労働環境に関心を示しているという情報もある。清水と事務所の関係が「雇用」なのか「契約」なのかで問題の捉え方も変わってくるが、出家騒動が芸能界全体に飛び火する可能性も出てきた。
清水富美加 泥沼出家騒動に新展開!「診断書に疑念」「教団側は労働環境告発も」
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