女優・江角マキコ(50)が23日、芸能界引退を電撃発表した。24日発売の週刊誌「女性自身」では不倫疑惑も報じられているが、これについては否定。2014年夏に“長嶋一茂邸落書き騒動”が報じられた影響で最近は仕事がほとんどなく、芸能人としては再起不能状態に追い込まれていた江角が、ここにきてなぜ引退を表明したのか?

 報道各社に23日、江角から代理人の弁護士を通じてファクスで文書が届いた。内容は「女性自身」の報道通り、引退を表明するもの。書面には次のように記されていた。

「芸能活動を引退させていただく所存であることは事実です。30年間エンターテイメント業界において活動させていただきましたことについては、とても感謝しております。ただ、子供の誕生も成長も、仕事をしながら歩んでまいりましたので、今は一度立ち止まり、子供達のために、今私にしかできないことを選択し専念する時期だと考え、このような決断に至りました。これまでお世話になった皆様に、心より感謝申し上げます」

 ただ不倫疑惑については完全に否定。「女性自身」によると、2000年にフジテレビ社員と再婚し2人の子供に恵まれた江角は、投資詐欺事件に関連して有罪判決を受けた人物とマンションの一室に長時間こもったり、親密そうな姿が目撃されており、夫とはすでに別居中。この投資詐欺事件に関しては江角自身も出資していたという。夫は「女性自身」の取材に対し、別居中であること、さらに江角が不倫している疑いがあることを認めている。

 だが江角は、ファクス文書で「相手とされている方とは、投資金の返金交渉の相手方として、交渉のためお会いしているのであって、不倫関係などには断じてございません」と断言。別居についても「あくまで双方の仕事や生活スタイル上の便宜のため」であり、「離婚の予定も全くありません」とした。

 女優だけではなくバラエティー番組などでも活躍していた江角が転落するきっかけとなったのは、14年に「週刊文春」に報じられた「長嶋一茂邸落書き疑惑」だ。子供が同じ学校で、一茂の妻と江角はママ友という関係だったが、いつしか険悪になり、12年冬に当時のマネジャーに「バカ息子」などと落書きさせた、という内容だった。

 報道からしばらくたってから江角は、ブログで謝罪したが「週刊誌でこの件を初めて知った次第」と、落書きはマネジャーが勝手にやったことだとして自身の関与を否定した。

 テレビ局関係者は「疑惑の内容はもちろんだが、その後の江角の対応も悪かった。自身の口で釈明することなく、ブログで一方的に自分の言い分を書いただけに終わり、世間の印象は悪化した。それからどんどん仕事はなくなり、現在は事実上、休業状態だった」。

 このところまったくと言っていいほど仕事がない状態だったが、なぜ今になってわざわざ引退発表する必要があるのか?

「江角は14年に独立し個人事務所を立ち上げたが、引退と同時に事務所も閉鎖する。ただ最近『大手事務所を辞めたがっている大女優を江角の事務所が迎え入れる』という話が業界を駆け巡っていたくらいだから『引退→事務所閉鎖』はそんなに以前から決まっていた話ではない」と話す芸能プロ関係者はこう続ける。

「やはり『女性自身』の報道をきっかけに、引退を決意したと考えるのが自然だ。夫の説明と江角の声明は食い違っているが、引退して一般人に戻ればそれに答える必要もなくなる。疑惑の内容は違うが、コカイン疑惑報道を受けて引退した成宮寛貴と同じパターン」

 サバサバしたキャラクターが魅力の江角だが、落書き騒動後はそのイメージも崩壊。回復できないまま芸能界を去ることになった。

 ここ数年の芸能界は、「スキャンダルを起こした後の対応が重要」と言われるが、今にして思えば会見せずに話題が消えるのを待とうとした江角の対応が、失敗だったと言わざるを得ない。