脳リンパ腫のため21日に74歳で死去した俳優・松方弘樹さん(本名・目黒浩樹)の実弟で俳優の目黒祐樹(69)が23日、都内の自宅で報道陣の取材に応じ、兄に死を惜しんだ。

 目黒は沈痛な面持ちですでに密葬を済ませたことを明かした。「本人たっての希望で密葬にしてもらいたいと。(その意向を受け)本日、ごくごく身内で見送らせていただいた。もちろん(松方さんの)子供たちも参列した」

 松方さんの最期を見届けたのは3人だったという。「兄貴と二十数年来、パートナーとして一緒に過ごしていると女性と事務所関係者、面倒を見ていた人に看取られたと聞いている。苦しみもせず穏やかに眠るように逝ったと聞いている」と話した。

 遺骨については「パートナーの女性が保管して面倒見てくれると。私たちの父、母が眠っている京都(の墓に)に入ると思う」。お別れの会は「これから検討する」とした。

 目黒は死去した直後になきがらと対面。「体はずいぶん痩せていたけど、顔はすごくいい表情をしていた気がする」と語った。

 病気は昨年2月に発覚した。「(闘病は)11か月に及んだんじゃないですかね。放射線治療と投薬と聞いている。手術の難しい病気だと」。それでも、本人への告知については「深刻な状態と本人に伝えていなかったのかもしれない」とした。

 目黒が最後に見舞ったのは昨年12月10日で、松方さんの意識ははっきりしていたという。「『今はツラい時かな』とかそういう言葉を発していましたね」と振り返った。

 松方さんに顔がそっくりな目黒は涙をこらえ、兄への思いを語った。