M—1の問題点は準決勝の“不可解”審査

2017年01月23日 16時30分

上沼恵美子

 昨年暮れに行われた「M—1グランプリ2016」は銀シャリの優勝に終わったが、出演者と同じくらい注目を集めたのが審査員だった。前年の15年は、歴代の優勝者が審査員を務めたが、16年はこのやり方を改め、松本人志、オール巨人、上沼恵美子らの大御所クラスが顔を揃えた。

 その中で、いい意味でも悪い意味でも注目されたのが上沼だ。特に決勝で2番目に登場したカミナリの点数を、トップバッターのアキナより8点も低くつけたことが物議を醸した。この2組だけで見ると、5人の審査員のうち3人が、アキナよりカミナリに高い点数を入れていただけに、余計に上沼の点数が目立ってしまったのだ。

 さらに上沼は、3番目に登場し、結果的には最下位に終わった相席スタートにカミナリより9点も高い点数を付けるなどバラツキが目立った。とはいえ、関西で多くのレギュラー番組を持って実績のある上沼が、顔も名前もさらして堂々と審査員に名を連ねて出した点数だから、個人の見解として尊重すべきだろう。

 むしろM—1の問題は、決勝以外の審査にあるのではないか? 特に準決勝から8組が勝ち上がる決勝進出者の選考には首をかしげざるを得ない。特に15年は準決勝で敗退し、敗者復活戦を勝ち上がったトレンディエンジェルが優勝。さらに16年も、敗者復活を勝ち上がった和牛が準優勝となった。

「よく『敗者復活からきたコンビは勢いがあるから有利』などと言う人がいるけど、トレンディと和牛に関してはちょっと違う。2組とも準決勝ではメチャクチャウケていた。15年のトレンディは『ウケは準決勝で一番だった』と評判だったし、去年の和牛もそう。『何で準決勝で落ちたのか分からない』という関係者が圧倒的に多かった」(芸能プロ関係者)

 和牛に関しては準優勝だったが、「優勝した銀シャリより良かった」という声も多かった。「3組で争われる最終決戦では銀シャリの3票に対し和牛は1票だったが、その1票を入れたのが松本さんだからね(笑い)。松本さんが『一番良かった』と評価したコンビが準決勝で落ちてるわけだから、大問題でしょう」(同)

 ちなみに準決勝の審査員は放送作家や漫才作家などが務めている。「放送作家は、M—1に出場している漫才師と普段から一緒に仕事をしたり交流を持っていることが多い。えこひいきとまでは言わないけど、普段から努力していることを知っていると、思い入れのあるコンビを決勝に行かせたくなることはあるでしょう。そうなると準決勝のデキだけで判断していない可能性がある」(お笑い関係者)

 2年続けて敗者復活から勝ち上がったコンビが優勝、準優勝に輝いたM—1の真の問題点は、準決勝の審査にありそうだ。