アイドルグループ「℃―ute」(リーダー・矢島舞美=24、中島早貴=22、鈴木愛理=22、岡井千聖=22、萩原舞=20)が19日、都内で行われた東京スポーツ新聞社制定「2016年度プロレス大賞」授賞式内の「レスリング特別表彰」に特別ゲストとして登場し、花を添えた。世界最強を誇る日本女子レスリングのように、アイドル界の“最強パフォーマンスグループ”と評される℃―uteは、6月12日に「さいたまスーパーアリーナ」でのラストコンサートで解散する。5人は本紙に現在の心境を語った。

 ℃―uteがプロレス大賞授賞式に登場するのは、昨年に引き続き2度目となる。

 女子レスリングの登坂絵莉(23)、川井梨紗子(22)、土性沙羅(22)の3選手とのクロストークでは、鈴木が川井に「優勝した直後、栄監督のことを投げ飛ばされていたと思うのですが、どのような気持ちで投げ飛ばしていましたか?」と質問。川井は「絵莉さんと沙羅が優勝して監督のことを肩車していた。私も『優勝したら肩車をしたいな』と思っていたが、全く一緒だと『見ている方もあんまり面白くないかな?』と思って、監督と話をして、投げさせてもらいました」と秘話を明かした。

 リオ五輪での選手たちの活躍は℃―uteも大興奮だった。「試合を見ながら5人でLINEをして、勝った時には『きたー!』とやりとりしながら盛り上がっていました」(矢島)。大きな刺激を受けただけに、授賞式で女子レスリング選手と一緒になったことは、グループにとって貴重な経験となったようだ。

 そんな℃―uteにも「解散」の日が刻々と近づいている。矢島は「私たちが解散を発表してから、ついに残り半分を過ぎました。胸にジ~ンとくることが増えています。いろんな“最後”が増えています」と素直な心境を明かす。

 萩原は「去年はまだまだ日にちがあると思っていた。でも今年に入って、もう5か月しかないと思うと焦ってきちゃうというか実感が出てきた。なっきぃ(中島)が泣いちゃって、コンサート開始が遅れるかもしれない」と言う。

 ラストコンサートの会場となるさいたまスーパーアリーナでは昨年2月、米歌手マドンナ(58)の来日公演が2時間遅れで始まったことがある。萩原は「マドンナ超えがあるかもしれない」と冗談めかして話したが、中島は「ジ~ンと胸にくるかもしれない。6月11日には最後の結成日イベント(グランドプリンスホテル新高輪・飛天の間)があるけど、そこもジ~ンとなりそう」と複雑な表情を浮かべた。

 解散までに行われるコンサートやイベントなどでは、これまでに発表した全曲を披露しているが、岡井は「めったに披露しない『江戸の手毬唄Ⅱ』はこの前の正月公演が最後だと思う。あれが最後ですね」と、すでに“歌い納め”となった楽曲もあるという。
 ラストシングルは3月22日に発売。矢島が言うようにいろいろな“最後”の日がグループに訪れている。

 さまざまな思いを背負った5人を代表して矢島は「最後に向けて一日一日を大事にしていきたいです」と決意を語った。