俳優の窪塚洋介(37)と浅野忠信(43)、イッセー尾形(64)らが出演する米映画「沈黙―サイレンス―」(21日公開)の記者会見が12日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で行われた。

 同作は、文豪・遠藤周作氏(1996年死去)の名作「沈黙」を米映画界の巨匠マーティン・スコセッシ監督(74)が映画化。配給側が今年のアカデミー賞有力とうたっている作品で、窪塚は日本人役を務めており、物語上、キーマンになっている。

 注目の一つが、同作でハリウッドデビューを飾った窪塚の今後だ。

「彼は2004年の転落事故騒動や過激な発言があって、テレビ界も映画界もオファーしづらくなっているのが現状。演技力は抜群なのにね」(芸能関係者)

 窪塚は00年のドラマ「池袋ウエストゲートパーク」(TBS系)で頭角を現し、01年の主演映画「GO」でさらにブレークし、同年の日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞をかっさらった。かつては「映画の企画書に窪塚の名前を書けば企画が通った」(映画関係者)とまでいわれたが、その後は伸び悩んだ。本人の公式サイトによれば、昨年は映画の出演はなく、ドラマは02年を最後に出演していない。日本では“ご無沙汰状態”になっている。

 それでも「沈黙」ではオーディションに参加して重要な役どころを射止め、スコセッシ監督からも称賛されたという。

「『沈黙』がオスカー像を獲得した場合、窪塚の演技にも注目が集まり、評価されれば、ハリウッドから彼にオファーが舞い込む可能性は十分ある。そうなれば、日本でも再評価されて露出が激増するはずです」(同)

 当の窪塚は、外国人記者を前にした会見で「マーティン・スコセッシ監督の作品で、世界中の人に(自分を)見ていただけるチャンスがある」と目をギラつかせた。

 日本のテレビ、映画界をギャフンと言わせる再起が期待できそうだ。