第89回選抜高校野球大会(3月19日から12日間=甲子園球場)の運営委員会が11日に大阪市内の日本高野連で開かれ、入場行進曲が星野源の「恋」に決まった。昨年放送されたTBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌として大ヒットし、出演者が踊る“恋ダンス”も話題となった。

 竹中事務局長は「春を感じる明るくワクワクする曲。恋ダンスも社会現象になって、高校生の大会にふさわしい楽曲。行進もしやすいと思う」と説明。星野は日本高野連を通じて「行進曲用のアレンジがどのようになるのか楽しみ。高校生のみなさんがやるぞ、という前向きな気持ちになってくれたらうれしいです」とコメントした。

 行進曲の選曲は大会主催者の選考委員が行うが、明確な基準はなく、ヒット曲や社会的影響力のあった曲に決められる。今回も先に10曲がリストアップされ、最終的には「恋」と映画「君の名は。」の主題歌としてヒットしたRADWIMPSの「前前前世」の一騎打ちになったが「最後は満場一致の形で『恋』の方になった」(大会関係者)という。

 ちなみに昨年後半にユーチューブで火がつき、世界的に大ブームを巻き起こしたピコ太郎の「PPAP」はリストにも入っていなかった模様。高野連関係者は「面白いとは思うけど、曲が短すぎますね。アレンジするといっても行進に合うかどうか…。やはり高校野球なので快活なものがいいですね」と話した。

 開会式のスタンドでは“恋ダンス”が繰り広げられそうだが、一方でピコ太郎が悔しがっているかも…。