ファッション誌「ELLE(エル)」主催の「エル シネマ大賞2016」の授賞式が20日、都内で行われ「エル ベストアクトレス賞」を女優の黒木華(26)が受賞した。

 黒木は今年、「リップヴァンウィンクルの花嫁」「永い言い訳」「海賊とよばれた男」に相次いで出演。今回の受賞理由が「日本映画界で最も輝き、これからの活躍も応援したい女優」というのも納得だろう。黒木は「すごく光栄です。ありがたいですし、身が引き締まりますね」と恐縮しきりだ。

 黒木は4~6月期のドラマ「重版出来!」(TBS系)では初主演を果たし、大河ドラマ「真田丸」にも抜てきされた。さらに舞台までこなすなど、その勢いはとどまるところを知らない。

 テレビ関係者は「20代の演技派女優の筆頭。『重版出来!』は全話平均視聴率が8・02%と振るいませんでしたが、実はテレビマンの間では評価が高かった。春ドラマナンバーワンですよ。実際にドラマ賞も受賞していますし。その2期後の同枠の『逃げ恥』の大ヒットも『黒木のアシストがあった』とささやかれているほどです」という。

 そのカギになるのが「タイムシフト視聴率」だ。ビデオリサーチ社は、従来のリアルタイムのほか、録画視聴率の10月分を初めて発表。「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)は10月期のトップだった。

「『重版――』も『逃げ恥』も同時間帯で、脚本家も同じ野木亜紀子氏。野木氏は原作の実写化がうまい。もし『重版――』のタイムシフト視聴率が明らかにされれば、もっと取っていた可能性がある。そこで視聴者をつかんでいた可能性があるのです」(同関係者)

「重版――」と「逃げ恥」の間には7~9月期の武井咲(22)主演の「せいせいするほど、愛してる」(TBS系=全話平均7・92%)があるため、一概には言えないものの、ドラマ関係者の間では「『重版――』はもっと評価されていい」というのがもっぱら。黒木としては、次のドラマこそ高視聴率を取りたいところだ。

(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)