「暴力団関係者に名義貸し」フジテレビ社員 スクープ連発していた!

2016年12月21日 11時00分

暴力団がらみの不祥事が明らかになったフジテレビ
暴力団がらみの不祥事が明らかになったフジテレビ

 フジテレビの記者だった30代の男性社員が、知人の暴力団関係者が乗用車を購入する際に名義を貸すなどの利益供与をしていた疑いがあることが19日、分かった。警視庁は事実関係を慎重に調べている。この男性社員は暴力団関係者をネタ元にスクープを連発していたという。

 フジテレビは同日、男性社員が取材対象者に乗用車を使わせるため、自身の名義で乗用車を購入したと公表。だが「現時点では、取材対象者が反社会的勢力などに属する人物かは特定できていない」うえ、社員本人に暴力団関係者との認識はなかったとした。ただ、自動車登録が事実と異なれば「犯罪に該当する可能性もある」として、記者職から外し、警視庁に報告したという。

 捜査関係者によると、同社員は数年前まで警視庁の記者クラブで暴力団事件の取材などを担当していた。男性社員の知人は「メガネをかけた爽やかイケメンで、とても暴力団と関わりがあるようには見えない。後輩の面倒見もよく、自分の人脈を紹介してあげていた。飲みの場を盛り上げるため、率先してパンイチ(パンツ一丁)になることもあった」と話す。

 暴力団犯罪を取り締まる捜査4課の担当だったことから、人脈にその筋の人物がいたのは事実。

 テレビ関係者によると「ヤクザ取材のスペシャリスト。独自ルートをいくつも持っていて、フジとしても重宝していたはず。他社が苦戦する現場であっさりスクープをかっさらっていったこともあった」と語る。

 今年4月に発覚したバドミントンの桃田賢斗(22)と田児賢一(27)らの違法カジノ問題でも、男性社員の力がいかんなく発揮されたという。

「各社が苦戦するなか、桃田らが出入りしていた錦糸町の裏カジノ店の関係者をつかまえ、インタビューしていた。裏カジノには当然ヤクザが絡んでいるから、ヤクザ人脈は相当深いと思った」(同)

 男性社員も自らの役割を自覚しており、周囲に「俺はブラック担当だから」と自虐気味に話すこともあったという。

「酒席で大物組長の豪快なエピソードや、日本の陰のフィクサーの逸話をうれしそうに話すことはあったが、あくまでそれはネタだと思っていた。今回の件を聞き、驚いている」とは前出の知人。

 現在、暴力団員は経済行為が規制されている。銀行口座を持てず、不動産契約や金融機関のローン契約もできない。なぜ自動車までも購入できないのか。

「警察の理論として、高級車を乗り回すことがヤクザのメンツを保つので、高級車に乗れなければヤクザのイメージは低下しダメージを受けるということ。そこで自動車販売業界がヤクザに車を販売しない方針になった」(ディーラー関係者)

 多くの自動車販売店は契約書に「暴力団との取引を拒否する」と記している。ローンを組めないうえ、“カタギ”から名義を借りないと現金一括払いでも自動車を買えないわけだ。

 しかし、法曹関係者は「そもそも名義貸しは違法です。暴力団関係者に名義貸しをしていたとすれば、詐欺罪に問われる可能性は十分にあります」と指摘する。

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