近年、米国では未確認生物「モスマン」の目撃事例が多数報告されて話題になっている。

 未確認生物は現代の妖怪ともいえる存在だが、中には記録が非常に古いものも存在する。

 既知の生物とはかけ離れた外見であるが、目撃された日時や大きさ、出現した様子などが克明に記録されていたりすると、妖怪でなく未確認生物の範疇に入れることも可能とされている。また、中には現在未確認生物として知られている謎の生物と特徴が似ているものの記録も存在しているのだ。

 岩手県には、「オドデさま」と呼ばれている謎の怪物の記録が残っている。

 オドデさまは岩手県九戸村の折爪岳に出現したとされている。初めに目撃したのは牛の放牧をやっていた若者たちであり、山の方角から飛び出てきて上空を旋回したと言われている。

 その外見は鳥に似ていたが、フクロウのような顔で光る大きな目をしており、奇妙なことに下半身に人間のような足が2本生えていたという。体は二升樽のようだったとされているため、それほど大きな生物ではなかったようだ。

 名前はこの生物の鳴き声からきており、現在も現地に伝わる言い伝えによると、人間の言葉を理解し天気などを告げたという。だが、強欲な名主が見せ物にしようとしたところ、去っていったとされている。九戸村では現在でも親しまれている存在であり、オドデさまの姿をかたどったユーモラスな石像を村のあちこちで見ることができる。

 この怪物の特徴をつぶさに見ていくと、米国で目撃されている未確認生物モスマンに酷似していることがわかる。

 日本でも何度か、また日本だけでなくほかの地域でもモスマンのような外見的特徴を備えた怪物の目撃証言が昔から存在している。もしかすると、モスマンは古来、世界各地に生息していたのだろうか。さらなる文献などの調査が待たれる。

(提供=ミステリーニュースステーションATLAS