写真誌「フライデー」が、俳優・成宮寛貴(34)のコカイン吸引現場とされる疑惑写真を掲載したことを受けて、テレビ朝日が大混乱に陥っている。成宮は来年1月スタートの連続ドラマ「就活家族~きっと、うまくいく~」(木曜午後9時)への出演が決定。すでに撮影にも参加していた。成宮も所属事務所も疑惑を完全否定しているが、水面下ではすでに成宮のドラマ降板が検討されているという――。

「就活家族」は平穏な家族が苦境に見舞われ、親も子も就職活動することになるという物語。ストーリーの中心となる家族の父親役には三浦友和(64)、妻に黒木瞳(56)、娘役が前田敦子(25)、息子に工藤阿須加(25)を据える。三浦がテレ朝で連ドラに主演するのは初めてとあって、テレ朝も力を入れている作品だ。

 出演者が発表されているのは今のところ、この家族4人だけだ。テレ朝関係者は「この4人を除く主要キャストの情報解禁を8日に行う予定だった。成宮の役どころは“前田が勤める会社の先輩で恋人”というもので、当然8日に発表するはずだったが、今回のスキャンダルを受けて、あわてて情報解禁をストップ。今後、どうするかは決まっていない」と頭を抱える。

 ドラマはすでに4話まで撮り終えているそうで、来年1月の放送開始に向けて順風満帆に進んでいた。そこに持ち上がった成宮の薬物疑惑。フライデーの報道に対して所属事務所は、強く否定する声明を発表しているだけに、このまま降板となるのは潔白を訴える成宮にとっても納得できないはずだが…。

「ドラマも映画も何かがあってからでは遅い。局としても万が一を考えて、成宮を降板させる方向で調整中と聞いている。もし降板させずにいる間に警察が動きだして逮捕、なんてことになったら大問題だし、“疑惑”の状態のままでもスポンサーが納得しないですからね」(芸能プロ関係者)

 現場での成宮の評判は良かったという。「いつもめちゃくちゃニコニコしていて機嫌がいい。他の出演者もスタッフも、周囲は誰も不審な点に気付かなかった」(ドラマスタッフ)

 それだけに成宮を気の毒がるスタッフもいるというが、「まだ放送開始前でよかった。撮り直したらお蔵入りにはならないから」という声も。

「成宮は、恋人役の前田と一緒のシーンが多かった。もし成宮が降板したら前田は撮り直しになるから、年末休暇もなくなるかもしれませんね。救いは成宮と三浦さんの撮影は、まだなかったこと。さらに三浦さんのスケジュールの都合で通常より1か月前倒しでクランクインしていたから、通常よりは時間的に余裕がある。ギリギリで放送に間に合うんじゃないでしょうか」(同)

 成宮のスキャンダルでテレ朝が受ける影響はこれだけではない。局の看板とも言える人気ドラマ「相棒」も大きな被害を受けそうだ。

「テレ朝は平日の昼間などで『相棒』の再放送を頻繁にしている。多くのファンがいて高視聴率を期待できるコンテンツだから、何度も再放送しているけど、成宮は3代目の相棒。今後の再放送に影響が出てくる可能性がある」(前出の芸能プロ関係者)

「相棒」には、大麻取締法違反の罪で起訴された高樹沙耶被告(53)も長期にわたって出演していた。10月に逮捕された直後、テレ朝は「相棒」の再放送を急きょ高樹被告が出演していないものに差し替えるなど、対応に追われた。

「成宮は逮捕されたわけではないので、しばらくは出演している回を再放送で流すだろうが、今後どうなるか分からない。これも頭の痛い問題になりそう」(前出のテレ朝関係者)

 成宮の“コカイン疑惑”が与えた影響は計り知れないものだったようだ。