歌舞伎とフィギュアスケートがコラボした公演「氷艶hyoen2017—破沙羅—」(来年5月20〜22日、東京・代々木第一体育館)の記者発表会見が28日、都内で行われ、歌舞伎俳優の市川染五郎(43)、トリノ五輪金メダリストの荒川静香氏(34)、バンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔氏(30)が出席した。

 染五郎の悲願が成就した。日本の伝統芸能である歌舞伎と、芸術性に富んだスポーツのフィギュアスケートの融合。意外な組み合わせのきっかけは、もともとは染五郎のアイデアだったという。

「10年ぐらい前でしょうか。アイスショーの『ディズニー・オン・アイス』を知った時、『だったら、歌舞伎・オン・アイス』があっていいのではないかと思ったんです。ずっと夢に描いていたものがついに実現しました」

 内容は、高橋氏演じる源義経が世界の大敵・仁木弾正(市川)を打ち破る勧善懲悪もの。全員がスケート靴をはいて歌舞伎のメークで立ち回る意欲的な試みとなる。演出も務める染五郎は「ワクワクドキドキしている。双方の美しさ、艶やかさを出していきたい」と意気込みを語った。

 フィギュアスケート陣も期待に胸を膨らませる。女神を演じる荒川氏が「歌舞伎の衣装を着て回転するのは楽しみ」と語れば、高橋氏も「手探りになると思うが、かっこいいと思っていただけるものにしたい」と成功を誓った。異分野同士の相乗効果で、エンターテインメントの新たな可能性を示すつもりだ。