大みそか恒例の「第67回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が24日、発表された。最大の注目は、出場が絶望的なジャニーズ事務所の「SMAP」のサプライズ登場が実現するかだ。大みそかをもって解散するため、大どんでん返しで紅白に出演すれば5人が揃う最後のステージになる。NHKは現在もあきらめておらず、超絶サプライズの“5元生中継”がささやかれている。

 23回の出場歴を誇るスーパーグループの名は、総勢46組の出場者リストにはなかった。

 発表会見後、記者団の取材に応じた紅白担当の矢島良チーフプロデューサーは、国民が注目するSMAPの出演について「オファーはしていましたが、現段階では出演していただけるとも、いただけないとも、お返事がありません」と現段階で出演NGではないことを明言。「最後の最後までお願いしたいと思っています」と引き続きギリギリまで交渉を重ねるといい、「今年で解散されるので、我々としては紅白で歌っていただけたらと思っています」と紅白でラストステージを飾れるよう熱烈に訴えた。

 SMAPは独立騒動をきっかけに木村拓哉(44)と他の4人で分裂した。特に香取慎吾(39)が抱く木村への嫌悪感は相当なもので、修復不可能なのは周知の通り。

 そのため、紅白出場がかなわなかった場合、5人揃っての出演は12月26日のフジテレビ系冠バラエティー番組「SMAP×SMAP」が最後になるが、そのスマスマでの出演もいまだ不透明だ。

 ただ、紅白に担ぎ出せれば、文字通り5人でのラストステージになり、視聴率50%超えも十分に可能。NHKがあきらめるわけがない。

「シンガー・ソングライターの大御所、吉田拓郎(70)のサプライズ出演を検討していたが、NGだった。それでも局は吉田にこだわっていない。真のサプライズは、SMAP以外あり得ないから」(NHK関係者)

 だが、現時点でSMAPの紅白出場は「100%ない」と関係者は口を揃える。

「NHKからジャニーズへの交渉は続いているが、ジャニーズからSMAPへの打診ができていないのが現状なんです。グループの仕事の窓口を一手に担っていたチーフマネジャーのI女史が退社したため、彼女がいなくなった今、SMAPに紅白出場の話を持っていけるスタッフは皆無。没交渉状態です」とレコード会社関係者は解説する。

 大どんでん返しの一つのカギになるのが、ジャニー喜多川社長だ。

「ジャニー氏はSMAP解散に打ちひしがれ、その悲しみを癒やすために他のジャニーズアイドルの舞台演出に注力している。ジャニー氏が気を取り直して再度、SMAPのメンバーに打診する時に備え、NHK側は超絶サプライズな案を練っているようです」(事情通)

 それが紅白史上、前例のない“5元生中継プラン”だ。プロ野球中継などでは、複数試合を同時に生放送する多元中継が行われるが、その紅白バージョンとなる。

「木村と香取のミゾが最大のネック。となれば5人が顔を合わせない形でメンバーそれぞれが別会場に散らばり、一斉に生中継で結んでオンエアする“5元生中継”が浮上しています。これは多数のスタッフ、潤沢な番組予算を要するため、民放では厳しいけど、NHKなら可能。演出に一家言を持つジャニー氏の心をくすぐる秘策で、これならジャニー氏も『You イイ案だね!』と乗っかって、メンバーを本気で口説きにかかるはず」(同)

 この試みは、単に紅白という一番組の枠にとどまらない。

「2020年に控える東京五輪に向け、NHKとしては競技を多角的に放送するため、多元中継に取り組みたい。紅白でのSMAPの“5元生中継”は、東京五輪中継に備えた第一歩になる」(同)

 壮大なプランで、SMAPの紅白サプライズ出演は実現するか――。