ロック歌手で俳優の吉川晃司(51)が「GQ MEN OF THE YEAR 2016」授賞式(21日、都内)に出席した。

 昨年のTBS系ドラマ「下町ロケット」で俳優としての存在感を示しただけに、今年については「そこそこ仕事は頑張った」と控えめに満足。それでも「水球が32年ぶりに五輪に出場できた。私も32年前には代表候補選手の端っこで切磋琢磨して頑張っていたので大きな喜びだった。それと、カープのリーグ優勝も32年ぶり(32年前は日本シリーズ優勝、リーグ優勝は25年ぶり)。すごい年だった」と振り返った。

 子供のころはカープ帽をかぶって通学していた根っからのファン。日本シリーズではマツダスタジアムで国歌を独唱し、感無量だったという。「広島が元気になって、経済効果もすごい。素晴らしいこと。広島では赤いものが全部売れると地元のアナウンサーが言っていた」と柄にもなく興奮気味にまくし立てた。

「『お前は最近、歌手なのか役者なのか』と言われるが、刺激的なものがあれば何でもやってみればいい。恥をかける年ではないかもしれないし、甘いかもしれないが、初めてのことに挑戦して恥をかいてもいいんじゃないかな。俺の職業は吉川晃司」。名言を残して会場を沸かせた。

 この言葉にひときわ感銘を受けたのが、リオ五輪・陸上男子400メートルリレー銀メダリスト・山縣亮太(24)。山縣は広島の名門・修道中・高卒で、吉川の後輩にあたる。「今年は五輪で活躍して、ステップアップできた。目標がかなっていろんな機会が増えた。今日も先輩が『山縣君?』と裏で声をかけてくださった。この場に一緒に立てることがうれしい。偉大な先輩として有名。カープに関しても、先輩と同じ気持ち」と感激しきり。

 普段はクールな吉川も「ついに母校からメダリストが出たと大騒ぎでね」と、後輩の活躍に興奮を隠し切れない様子だった。